ビジネスのためのSNS--リアルコムが「PeerLinks V1.0」を発表

岩本有平(編集部)2005年12月15日 21時36分

 リアルコムは12月15日、ビジネス向けのソーシャルネットワーキングサービス(SNS)アプリケーション「REALCOM KnowledgeMarket PeerLinks V1.0(PeerLinks)」を発表した。販売の受付は12月22日からで、サービス提供開始は2006年1月20日からとなっている。

企業でのブログやSNS利用について「まだ実験段階」と語ったリアルコム 代表取締役の谷本肇氏

 PeerLinksは部署やプロジェクトといった組織の枠を越えて、同じ興味や趣味を持つ同僚と出会い、情報を共有するためのSNSだ。ブログやRSSのフィードを実装するほか、興味のあるテーマについて、同じ興味を持つユーザーと情報共有するための「コミュニティ」機能や、自分とつながりのあるユーザーを表示する「ブックマーク」機能などを備える。また、IP電話やMSN Messenger、Skypeなどのインスタントメッセンジャーに連携し、プレゼンス(在席)情報の確認も可能だ。なお、外部のブログサービスや既存のグループウェアとの連携はできない。

 リアルコムはQ&AやKnow whoなどの機能を備えたナレッジマネジメント製品「REALCOM KnowledgeMarket EnterpriseSuites」を80社以上に提供している。このタイミングでSNSを発表したことについて、リアルコム 代表取締役の谷本肇氏は「SNSを新しく提供するように見えるかも知れないが、我々は6年前から人と人を結びつけるサービスをずっとやってきた。SNSの製品を提供するベンダーは多くあるが、我々が元祖ではないかと思う」と語り、リアルコムが今までやってきたナレッジマネジメントを分かりやすい形で切り出したのがPeerLinksだと説明した。

 リアルコム プリンシパルコンサルタントの在賀耕平氏は、社内に流通する情報について、「緊急(公式)で重要なもの」「緊急で重要でないもの」「緊急ではなく(非公式で)重要なもの」「緊急でなく重要でないもの」の4つのマトリックスに分類できると解説した。

リアルコム プリンシパルコンサルタントの在賀耕平氏。「今後は他のサービスとの連携を視野に入れて開発を進める」と語った

 業務報告や顧客からの要望といった緊急で重要な情報については従来のナレッジマネジメント製品やEメール、電話などのツールでカバーできる。しかし、顧客からの一言といった業務で気がついたことやビジネス上の興味、趣味といった緊急でなく重要な情報についてカバーできるのはSNSやブログといったツールだと説明した。

 顧客のターゲットについては中小企業や学校法人、NPOなど、今までターゲットとならなかった組織についても広く提供していきたいという。

 PeerLinksはASPで提供される。標準価格は初期費用が20万円からで月額費用はユーザー数100人で4万円、ユーザー数500人で20万円からとなる。サポートやコンサルティングサービスなどは用意していないが、サービスが開始すればユーザー会での成功事例の紹介やブログなどによるサポートも検討している。リアルコムは1年で200社2億円、5年で500社10億円の売り上げを目指す。

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