ストレージテックの買収発表から5カ月余り--サンの新しいストレージ戦略が明らかに

 シンガポール発--Sun Microsystemsでは、競争企業よりも包括的な製品を提供することを目指し、自社の保有技術を3つのストレージ分野に集結する意向であることを、Sun幹部が明らかにした。

 Sunでストレージ&データマネージメントプラクティス部門の最高技術責任者(CTO)を務めるChris Woodは先週、当地で開かれた記者会見で、Sunは、StorageTekなどの買収先企業から取得したディスクストレージやテープ、ストレージソフトウェア技術を強化する予定だと述べた。

 Woodによると、Sunは、ストレージ分野における顧客からのニーズに答えるため、システム会社としての専門技術を利用しているという。そして、同氏は、「インフラストラクチャ、記憶装置、その他の連携された製品」を同社が所有している点を強調した。

 ディスクストレージ分野においてSunは、中小企業(SMB)向けにNAS製品をより多く発表する予定だ。

 「われわれはNAS(Network Attached Storage)分野に再挑戦している。われわれの製品へウイルスや悪質なデータが侵入することが絶対にないよう、取り組みを続けている。(企業では)ウイルスなどが、企業の所有するデータに入り込むようなことがあってはならない」とWoodは述べた。さらに、同氏は、Sunが「SMB分野には大きな機会」が存在していると付け加えた。

 Sunは約1年前、NASストレージ用オペレーティングシステムソフトウェアを提供していたProcomを買収し、NAS分野に参入した。Procomの製品は、MicrosoftのActive DirectoryやCommon Internet File System(CIFS)など、Microsoft製ソフトウェアと互換性があることを特徴としていた。

 Sunは、技術およびクロスライセンスに関する歴史的な提携をMicrosoftと結び、両社製品の相互運用性を改善しようとしたことで大きな話題を呼んだ。

 Sunのストレージソフトウェア戦略にとって鍵となる技術の1つとして、ファイルシステムとデータ管理に関する「Storage Archive Manager-File System(SAM-FS)」が挙げられるとWoodは述べる。SAM-FSは、Sunに5年前に買収されたLSC Softwareが開発し、Sunが引き継いだ技術だ。

 SAM-FSソフトウェアは、高性能コンピューティングの世界における階層ストレージ管理(hierarchical storage management :HSM)ソフトウェアが進化したものだ。そして、データの管理やバックアップを、ユーザーがストレージシステムに適用したポリシーに基づいて実施するとWoodは説明した。「ユーザーがデータを管理する必要はない。システムがデータを管理するのだ」(Wood)

 また、Sunは、StorageTek買収後にテープ製品のアップデートを行っている。次世代の企業向けテープドライブ「T10000」では毎秒120Mバイトのスループットと500Gバイトの容量を備えていると、SunのAntoine Hueは述べる。同氏は、アジア太平洋地域およびラテンアメリカにおけるインフォメーションライフサイクルマネージメント(ILM)ソリューションマネージャを務めている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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