レッドハット幹部、サンのオープンソース戦略を批判 - (page 2)

Stephen Shankland(CNET News.com)2004年09月27日 16時22分

 Tiemannは、オープンソースコミュニティでは口先よりも実践が大切だと述べ、Sunは協調的なプログラミング哲学を十分に支持していないとの考えを示唆した。

 「Sunは自社の特許が含まれるオープンソースコードが利用されても訴訟を起こさないことを、オープンソース開発者全員と約束できるのか?」とTiemannは同社に問いかける。「他の特許保有者が起こす略奪的な訴訟からオープンソース開発者を守るためにSunは基金を設立できるのか?革新の妨げになることから、われわれのコミュニティではソフトウェア特許に嫌悪感を抱くのが通常だが、Sunはソフトウェア特許との戦いにおいて、自分たちで資金を出したり、ロビー活動を行ったりすることができるのか?」(Tiemann)

 Tiemannの不満噴出の引き金となったのは、今年4月にSunがMicrosoftと和解合意に達したことだ。4月に締結され、今月米証券取引委員会(SEC)に提出された特許契約文書のなかで、Microsoftは、OpenOfficeで自社の特許が侵害されてもSunを相手取って訴訟を起こさないことを約束している。しかし、この条件はOpenOfficeのライセンス取得者には適用されない。

 「Sunの今回の合意は、同社がOpenOffice.orgコミュニティに全く関心を払っていないことの表れだ」とTiemannはインタビューのなかで述べている。IBMがLinuxカーネルに対する特許攻撃を行わないと誓約しているように、Sunもこのような保護策を打ち出すべきだったとTiemannは語っている。

 「IBMはLinuxカーネルが将来、どのような方向に向かうかを理解しているか?答えはノーだ。それでも、IBMは安全を提供するために無条件の公約を掲げている。MicrosoftからSunに莫大なお金が流れたことを考えれば、Sunはオープンソースコミュニティにとってもう少し良い条件で取引を行うことができただろう」(Tiemann)

 Tiemannは8月に自分のBlogを書き始めたばかりだが、「Schwartzに応酬しないわけにはいかないと強く感じたのは今回が初めてだ」と述べている。

 Tiemannは何年もRed Hatの最高技術責任者(CTO)を務めてきたが、数カ月前からはオープンソース関連のロビー活動を担当するようになり、同社の大使的な役割を担っている。

 「Tiemannには、彼自身の興味分野や強みを考慮して、新しい役割を与えた。彼には、業界に出来るだけ大きな影響を与えてもらいたいと考えている」と同社の広報担当Leigh Dayは述べ、同社の技術的リーダーについては、「現時点では、技術担当バイスプレジデント3人で土台はカバーできていると思っている」と付け加えた。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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