日立、ミューチップを利用したRFIDタグを開発

 日立製作所情報・通信グループと日立産機システム、大成ラミックは、日立製の小型ICチップであるミューチップと外部アンテナで構成されているインレットをラミネートしたミューチップタグを開発。このチップは、そのままRFIDタグとして利用が可能だ。

 ICカードやRFIDタグを作成するために利用されるインレットは、ICチップと、アンテナやアンテナ接続用端子で構成されている。これをプラスチックフィルムなどを張り合わせるラミネーション技術によってコーティングすることで、部品としてではなく、直接タグとして利用できるようにしたものが「ミューチップ」タグだ。

 今回発表されたラインアップは「ラミネートタグ」「金属専用薄型タグ」「シールタグ」の3種。最も一般的なタグとなる「ラミネートタグ」は、最薄部で0.3mmという薄さで耐水性をもっている「薄型ラミネートタグ」と、外部アンテナの接合部をフィルムで保護することで耐強度を高めた「高強度ラミネートタグ」に分かれており、用途に応じて利用できるようになっている。

 また「金属専用薄型タグ」は、アンテナを2層構造にすることで金属部に貼り付けても最大で25cmの読み取り距離を確保することに実現している。社員証や学生証といった、すでに存在するIDカードを非接触対応にするには、粘着テープで貼り付けが可能な「シールタグ」を利用すればよい。

 従来は利用する企業が環境にあわせてインレットをタグに加工する必要があり、RFIDの導入の壁となっていた。これを、すでにタグ化したものを用意するだけではなく、従来システムからの移行の手軽なシールタイプや、RFIDの弱点でもある金属部分での利用を可能にするタイプが用意されたことで、導入が簡単になるという利点がある。

 今回発表された3種のタグは、9月15日から17日まで開催される「自動認識総合展」の日立ブースで紹介される予定だ。

日立

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]