インテル、デュアルコアチップをデモ--新モバイル技術「Napa」なども公開 - (page 2)

Richard Shim, Stephen Shankland (CNET News.com)2004年09月09日 10時55分

 IntelのSonomaプラットフォームは同社のノートPC向けワイヤレスチップバンドルであるCentrinoの次期バージョンとなる。Chandrasekherは、Sonomaに最新のPentium MプロセッサとWi-Fiモジュールのほか、Alvisoという新しいチップセットが搭載されることも正式に認めた。

 発売予定が今年の第4四半期から2005年初頭へと先送りされたAlvisoでは、これまでよりも高速な533MHzフロントサイドバス(FSB)を採用するほか、内蔵グラフィックの強化や高品位オーディオの導入が図られ、処理性能が向上するとされている。FSBとはデータをプロセッサからメモリへ流すパイプラインの役割を果たすもの。

 Intelでは、ノートPC向けにこのほか数多くの機能改善を予定している。Chandrasekherは、もうすぐ「Yonah」(開発コード名)という名のノートPC用デュアルコアチップが登場することを明らかにした。同チップでは、計算処理の負荷の増減に応じて2つあるコアの1つもしくは両方を動作させることができる。

 さらにIntelは、1回の充電で最大8時間にまで寿命を引き上げる技術により、2010年までには大半のノートPC用バッテリの寿命を約2倍に伸ばしたいと考えている。

 現在ノートPCはPC市場における成長分野と考えられているが、Intelではデスクトップ用チップの計画も進めている。同社は消費者への売上拡大につながると期待するデスクトップでの技術革新に取り組んでいる。また、デュアルコアチップは来年までお預けだが、Intelでは今年の年末商戦向けに密かに何かを用意している、とSiuは語った。

 Siuはまた、基調講演のなかで、Hewlett-Packard(HP)と富士通から出される「エンターテイメントPC」製品のデモも行った。これらのマシンはIntelが開発に協力しており、家庭用のオーディオシステムと並べて設置できるほどスタイリッシュなデザインながら、マルチメディアの処理作業などにも役立つものだという。

 エンターテイメントPCはリモコン操作が可能で、DVDムービー、自分で撮影した写真や自家製ムービーなど、消費者がさまざまな種類のマルチメディアファイルを作成/利用できるようになっている。これらの機能を使えば、テレビ番組の録画や、映画などの各種コンテンツのダウンロードおよび鑑賞が可能になる。

 これらの新しいシステムは、普通のデスクトップPCより高めの価格設定になりそうだが、Siuは報道陣との会合の中で差額分の価値は十分にあると語った。

 「エンターテイメントPCの使命は、ユーザーの手許にある各種のAV機器に取って代わることだ。ステレオ、デジタルビデオレコーダ、テレビゲーム機の価格を合計すれば800ドルは超える。それを考えれば、これらのPCはお買い得だと思う」(Siu)

 Intelはさらに、SpeedStep技術を来年にはデスクトップPCにも搭載する予定だ。この技術を使えば、プロセッサが電圧やクロックスピードを調節し、処理能力がさほど必要とされないときはパフォーマンスを引き下げ、消費電力を抑えることができる。Intelは、この技術を数年前からノートPCで採用されており、また携帯端末への搭載も明らかにされている。

 

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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