ベリタス、Windows環境でのディザスタリカバリ製品を強化

藤本京子(CNET Japan編集部)2004年09月07日 17時41分

 ベリタスソフトウェアは9月7日、Windows向けのディザスタリカバリ(災害復旧)ソリューションを強化する製品群を発表した。Windowsプラットフォームにおけるボリューム管理ソフトウェアのVERITAS Storage Foundation for Windowsの機能強化に加え、同製品をベースとし、VERITAS Cluster Serverを統合したVERITAS Storage Foundation 4.1 for Windows HA(High Availability版)、さらに、VERITAS Volume Replicatorオプションなどを統合したVERITAS Storage Foundation 4.1 for Windows DR(Disaster Recovery版)が同日発表された製品群だ。

 VERITAS Storage Foundation for Windowsは、ミッションクリティカルなエンタープライズWindows環境に対応したオンラインディスクストレージ管理を実現するもので、計画的なダウンタイムと不測のダウンタイムの両方を短縮することができるという。今回のバージョンアップでは、ファイル単位でのリストアが可能なFast File Resyncや、キャッシュ保存で高速アクセスを可能にするVxCacheなどを搭載した。

 一方、新製品となるHA版にはVERITAS Cluster Serverが統合されている。これにより、サーバやネットワークなどのあらゆる障害に対応できるクラスタシステムを構築できるという。また、計画停電、保守作業時などには、マニュアル操作で他のサーバにサービスを切り替えることが可能で、メンテナンスのためのダウンタイムも削減できるという。さらに、サーバ統合の際にも最適なクラスタ構成が実現できるとしている。

ベリタスソフトウェア 取締役 エンタープライズ営業担当 駒井孝康氏

 DR版も、今回のバージョンアップに伴って発表された新製品だ。同製品は、広域災害時に処理を他のサイトに引き継ぐことを可能とする統合パッケージで、大規模災害などにおいても迅速なシステム復旧を求められるシステム構成に向けたソリューションだという。遠隔地へのデータ複製を可能とするVERITAS Volume Replicatorや、異なるサイトへの処理の引き継ぎを実現するGlobal Cluster Optionなどを統合して提供される。

 各製品の出荷時期は9月末を予定している。価格は、VERITAS Storage Foundation 4.1 for Windowsが13万2300円からで、HA版が76万1250円から、DR版が148万3650円からとなっている。

 ベリタスでは、今年7月にDRコンサルティングサービスの開始を発表し、8月にはLinuxプラットフォーム上でのディザスタリカバリの拡充を行っている。同社は国内企業経営者層に対するアンケート調査を実施し、その結果「企業経営者層の約8割がシステム停止による損失額を把握していないことがわかった」と、ベリタスソフトウェア 取締役 エンタープライズ営業担当の駒井孝康氏。「ただし、ディザスタリカバリに対する意識は高まりつつあり、ニーズも予算も徐々に増えてくるだろう」と同氏は述べた。

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