ノベル、LinuxとWindowsネットワークのシームレスな統合を実現するソフト

 ノベル(吉田仁志社長)は、Linux上でのファイル、プリント、メッセージング、ディレクトリといったネットワークサービスを集中管理のもとで提供し、LinuxとWindowsネットワークのシームレスな統合を実現するソフトウェア「Novell Nterprise Linux Services 1.0」を7月28日に発売する。価格はオープン。

 LinuxをWindowsネットワークに導入する際、最初に直面する課題の一つはユーザーアカウント管理だが、新製品では、ノベルのディレクトリサービス「Novell eDirectory」を技術基盤としたアイデンティティ管理機能により、ユーザーアカウントである個人の識別情報(アイデンティティ)を統合的に管理する。これによって、LinuxとWindowsネットワークの2つのユーザーアカウントを統合、一元化することができ、ユーザーはWindowsログオンと同じユーザーID/パスワードを使ってLinuxへのアクセスが可能となる。

 アイデンティティ管理機能としては、標準ディレクトリアクセス規格の「LDAP」に準拠した高速で拡張性に優れたディレクトリサービス「Novell eDirectory」に加え、XML経由で多様なディレクトリとの同期を実現する「Novell DirXML」を搭載した。「Novell DirXML」には、Novelle Directory、NTドメイン、Active Directory用のコネクタが同梱され、パスワード同期機能も提供する。これにより、Linux上で提供するサービスへの認証に使用するユーザーアカウントの一括管理と、Windowsネットワークのアカウント管理作業の一元化を実現した。

 また、インターネット上のファイルサービスを実現する「Novell iFolder」を搭載し、サーバーとユーザー端末との間で、自動的にバックグラウンドでのファイル同期が行える。ユーザーは、ネットワークに接続されていればどこからでも常に最新のファイルへアクセスすることができる。Webブラウザからもアクセス可能で、業務のモバイル化に即したファイル利用環境が構築できる。SAMBA3を搭載しWindowsファイルサーバー機能も提供する。

 出力機能では、インターネット上の印刷における標準規格であるIPPに準拠したネットワークプリンティング機能により、IP経由でネットワーク接続されたプリンタに出力できる。ユーザーは、Webブラウザで表示される構内地図や見取り図から出力希望のプリンタを見つけ、選択するだけで、自動的に適切なドライバがインストールされ、即座に印刷することが可能。

 さらに、Webメール機能も標準搭載しているため、一般的なメールクライアントだけでなく、Webブラウザによるメールの利用も可能。そのほか、(1)ソフトウェア管理ツールによるLinuxディストリビューションとアプリケーションの迅速な配布、(2)バージョンアップを自動化するマネージメントサービス、(3)Web経由で新製品の各種機能に一元的にアクセスし、グループでの情報共有にWebを使用するWebポータルサービス――などを備えている。

ノベル

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