サン、「Java Studio Creator」を自画自賛--価格は99ドルに

Stephen Shankland(CNET News.com)2004年06月25日 18時43分

 Sun Microsystemsは、同社のプログラミングツール「Java Studio Creator」を、米国時間28日から販売することを正式に認めた。

 これまで「Rave」という開発コード名で呼ばれていた同ソフトウェアは、プログラミングのしやすさの点で、Microsoftの「Visual Studio」や「Visual Basic」のようなライバル製品に追いつくことを目標に設計されている。Sunでは、Raveの登場で、同社のJavaソフトウェアを使う開発者が増えると期待している。Javaで書かれたプログラムは、LinuxやWindows、Mac OS Xのような多くの異なるプラットフォーム上で、そのまま動作させることができる。

 Java Studio Creatorの価格は99ドルになると、SunでJava Webサービスと開発ツールのマーケティング担当バイスプレジデントを務めるJoe Kellerは、24日に行われたインタビューのなかで語った。

 「Java Studio Creatorは、業務の一部でプログラミングも行うが、ただしそれを専門にしているわけではない開発者をターゲットにした製品だ」とKellerは述べ、これはたとえばデータベース内の情報を取り出したり、Webサービスから利用するようなシンプルなプログラムを構築するといった作業に向いている、と付け加えた。

 Sunは昨年初めてRaveのデモを行ったが、その際にMicrosoftはプログラミングツール市場における自社の牙城を維持できるだろうと述べていた。

 Java Studio Creatorは、Java Server Facesの技術を採用しているが、プログラマはこの技術を使うことで、これまで以上に簡単にウェブページにあか抜けたユーザーインターフェースを追加できるようになると、Kellerは説明した。

 昨年のJavaOneカンファレンスで、Sunは300万人とされるJava開発者の数を、Raveを使って1000万人まで引き上げたいと語っていた。Kellerによると、Java開発者の数は今年420万人まで増加しているという。

 「Java開発者のコミュニティは引き続き拡大している」(Keller)

 だが、Microsoft側でも独自の計画に沿って開発者の獲得を進めている。同社は、プログラミング言語のC#と、Javaの可搬性を真似たCLR(Common Language Runtime)を利用している。C#とCLRは、同社の.NET技術の基礎となっているが、同社では.NETについて各種のインターネット標準を活性化させるものと説明している。

 しかし、Sunのソフトウェア部門責任者に就任したばかりのJohn Loiacono(エグゼクティブ・バイスプレジデント)は、Javaは技術的にも市場での普及度の点でも、CLR/C#を大きく引き離していると語った。

 「 CLR/C#には、Javaの持つ間口の広さや深みはないと考えている」と同氏は述べ、「ある意味では、これはMicrosoftが実現しようとしていることにとてもよく似ているといえる。つまり、この技術にはしかるべきルーツもなく、アプリケーションベースも欠けており、それを利用する開発者の数も十分ではない」と付け加えた。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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