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InfiniBandサポートで、Linuxスーパーコンピューティングの普及に弾み

2004/06/22 13:45
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 Linuxオペレーティングシステム(OS)でのInfiniBandサポートを目指し、複数の企業が結束して団体を設立した。これにより、高性能コンピューティング分野における同オープンソースOSの利用が加速する可能性が出てきた。

 「OpenIB Alliance」というこの団体は、Linuxソフトウェアのサポート統一を目指し、既に作業を開始している。この団体には、Intel、Dell、IBM、Sun Microsystems、Oracleといった大手ベンダーのほか、InfiniBandを専門に手がけるTopspin Communications、InfiniCon、Voltaire、Mellanox、そしてスーパーコンピュータユーザーとしてローレンス・リバモア国立研究所やサンディア国立研究所(共に米国)などが参加している。

 InfiniBandは高速ネットワーキング技術で、遅延が少なく、1台のコンピュータが別の1台と通信するときもプロセッサの負担を最低限に抑えられる。この技術は、支持者たちが期待したより遅れて登場し、かつて約束されたほどの普及にも至っていないが、しかし最近では、多数のローエンドシステムを接続して構築したスーパーコンピュータの機能として、一般的になりつつある。

 たとえば、ローレンス・リバモア国立研究所にあるCalifornia Digital製の「Thunder」というシステムでは、InfiniBandが相互接続技術として採用されている。4プロセッサのItaniumサーバ1024台で構成するこのLinuxベースのシステムは、スーパーコンピュータの上位500を決める最新のランキングで第2位に入っている。

 Penguin Computingの最高技術責任者(CTO)で、Linuxマシンを連結してスーパーコンピューティングクラスタを構築する「Beowulf」というアイデアを提唱したDon Beckerも、この新たな取り組みに期待している人物の1人だ。

 「OpenIBの取り組みによって、必要なクリティカルマスが得られると思う。ベンダー各社はありもしない市場を奪い合うのを止めて、確実に協力し合うようになり、実用的なソリューションが生まれてくるだろう。今後数カ月は急速な進展が見られると思う」(Becker)

 OpenIB Allianceは、Linuxサポートのプロトタイプ開発を2月から進めてきた。同団体のマーケティングマネージャーAllyson Kleinは、技術開発に関するスケジュールを9月末までに公開し、1年以内にはソフトウェアをリリースする計画だと語った。

高性能コンピューティングとLinux

 高性能コンピューティングの分野でも、Linuxの人気が高まっている。Linuxは無償で入手でき、オープンソースであるためカスタマイズも可能で、さらに市場で既に広く普及しているUnixの専門知識も生かせる部分が多い。だが、LinuxのライバルであるMicrosoftも、スーパーコンピューティング分野に狙いを定め、さらに存在感を高めようとしている。

 Red HatなどのLinuxベンダーは、高性能コンピューティング向けの自社製品を販売しているが、しかしLinuxがオープンであるため、これらの顧客は自分で何でもやってしまう。

 たとえば、Linuxクラスタを利用するフェルミ研究所(Fermi National Accelerator Laboratory)と欧州原子核共同研究所(CERN)の両素粒子物理学研究所では、Scientific Linux というソフトウェアを共同開発している。

 Scientific Linuxは、Red Hat Enterprise Linuxのソースコードに手を加えてコンパイルしたもので、開発者らはRed Hat製品との間で互換性を持たせようとしている。

 Linuxは、IBMのBlue Gene/Lシステムにも搭載されている。同システムは現在プロトタイプから完成型に向かいつつある段階だが、すでに最な強力なスーパーコンピュータとしての順位を上げている。同システムで動作するソフトウェアは、このシステムを標準のLinuxクラスタと認識しているが、ただしBlue Gene/Lの内部は構造が異なる。Linuxは、最小限のOSを動かすサポートチップの処理能力を決めるコマンドプロセッサのごく一部で動作しているだけだ。

 スーパーコンピューティング分野で使われているオープンソースのソフトウェアはLinuxだけではない。たとえば、クラスタ上での通信を扱うメッセージ・パッシング・インターフェース(Message Passing Interface:MPI)もその1つだ。オハイオ州立大の研究者らは、これを利用して、スパコン最速ランキング上位500にランクインした複数のマシンで使われているInfiniBand向けのMPIを開発している。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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