インテル、サーバ部品の認定プログラムを発表

Stephen Shankland(CNET News.com)2004年06月15日 17時01分

 Intelは米国時間14日、自社のサーバ用コンポーネントが、他社製のハードウェア・アドオンやソフトウェアと連携することを証明する認定プログラムを発表した。この動きにより、Intelは一人前のサーバメーカーにまた一歩近づくことになる。

 Intelは、その収益のほとんどをプロセッサなどの部品の販売からあげている。だが同社は、ほとんど完成品に近いサーバ製品を生産することで、次第にその領域を、高度な設計や組み立てなどの分野へと拡張しつつある。Intelによれば、今回の認定プログラムはこうした取り組みを一歩前進させるものだが、ただし完成品の組み立てまでは行わないという。他のベンダーが後から追加するソフト/ハードウェアの互換性の認定は、通常サーバメーカーが行うものだが、これを自ら行うことで、問題を回避し、ユーザーの不安を取り除くことが可能になる。

 Intelの認定プログラムは、小規模なコンピュータメーカーが、4基のXeonプロセッサや2基のItanium 2プロセッサを搭載したIntelベースのハイエンドサーバを簡単に構築できるようにするものだと、新たに作られたEnterprise Server Acceleration Allianceでシニアマーケティングマネージャを努めるDave Wheatは説明した。Dellのような巨大PCメーカーが備える各種リソースを持たないコンピュータメーカーでは、Intelが提供する既製品のコンポーネントを用いている。

 独立系アナリストのPeter Glaskowskyは、認定製品の提供が可能になることで、小規模なPCメーカーでもハイエンドの製品を販売できるチャンスが増えると指摘する。「互換性の認定作業は、それができるリソースを持っている者に有利に働く。もしIntelが、メーカー各社が認定済みのシステムを提供しやすいようにするなら、小さなメーカーもこれまでより有利に競争できるようになる」(Glaskowsky)

 Dell、Hewlett-Packard(HP)、IBMのような有力企業は、おそらく脅威を感じてはいないだろうが、その一方で、Intelの認定プログラムによって、中規模のコンピュータメーカーに対する圧力が増す可能性があると、同氏は指摘する。

 IntelのWheatも、メーカーのなかには競争上の優位が失われてしまうと、この動きを歓迎しないところがある点を認めたが、それでも、「このプログラムは、中小規模のメーカーが一般に超ハイエンドと呼ばれる分野に進出するきっかけを与える点で、非常に貴重なものだ」と付け加えた。

 いままでに、このプログラムで自社の製品に関する認定作業を行ったのは企業のなかには、Oracle、バックアップシステムを開発する Quantum、高速なInfiniBandネットワークを構成するアダプタやスイッチを製造するInfiniCon、サーバを分割して複数のOSを走らせることができる仮想ソフトウェアを販売するEMCの子会社VMwareなどがある。

 Intelは、プロセッサから、よりハイレベルな製品へと、販売を手がける部品の幅を徐々に拡げてきており、現在では、プロセッサとシステムの他の部品とを接続するチップセットや、ネットワークコントローラ、コンピュータ部品のすべてをまとめたマザーボードなども扱っている。同社はすでに、完成品のItanium 2搭載サーバと高性能ブレードサーバも販売している。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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