WindowsとUnixを統合するソフトメーカー、ビジネスは大繁盛

David Becker (CNET News.com)2004年05月26日 08時31分

 サンディエゴ発--IT業界の人々は、Sun MicrosystemsがMicrosoftとの歴史的な緊張緩和の具体的事項に取り組んでいることから、主要サーバシステム同士の互換性の問題が改善されると期待している。しかし、UnixとLinuxのアプリケーションをWindows環境に統合した製品によって、この互換性を既に実現している企業が少なくとも1つある。

 Vintela(本社:ユタ州リンドン)は、様々な環境をリンクするソフトウェアを開発している。MicrosoftのTechEdカンファレンスに参加中の同社幹部らは、企業が古いUnixアプリケーションを最新のMicrosoftツールと組み合わせようとしているなかで、同社の事業は順調だと述べた。

 「われわれは、これらのUnixマシンをMicrosoft環境でも問題なく使えるようにしている」とVintelaの製品マーケティングマネージャーMike Harrisは述べている。

 Vintelaには主要製品が2つある。その1つは、UnixやLinuxのアプリケーションで、サインオン情報などのMicrosoftシステムの重要な認証情報を共有できる「Vintela Authentication Services」。そして、もう1つの「Vintela Management Extensions」は、IT管理者がMicrosoftのSystems Management Serverを使ってUnixシステムを管理できるようにするものだ。

 両製品を組み合わせれば、MicrosoftのActive DirectoryとUnixのLightweight Directory Access Protocol(LDAP)の間の通信など、非常に一般的な統合上の問題が解消される。

 Harrisによると、古いUnixアプリケーションをいくつかWindowsに移植する必要がある企業や、合併によってUnix資産が手に入った企業などが、同社の典型的な顧客だという。

 Vintela社長のDavid Wilsonは、同社がMicrosoftの戦略パートナーになったと述べ、顧客の抱えている統合問題がMicrosoftの手に負えない場合や、顧客がUnixコードに手を加えたい場合などに支援を行なうことを明らかにした。

 「われわれのコードの90%はUnixなので、われわれはMicrosoftのちょっと変わった仲間といえる。しかしMicrosoftは間違いなく、われわれを非常に役立つ存在として考えている。....彼らのこれまでの戦略はシステムの移行だった。しかし彼らは今、顧客が統合に関する支援を求めており、異なるシステムが混在する環境がうまく機能するようにしたいと考えていることを理解したようだ」

 SunとMicrosoftが和解し、両社ともLDAPとActive Directoryの相互運用性改善を優先課題に挙げていることから、この問題にはいずれ両社から独自の解決策が登場するだろう。しかしHarrisは、顧客が将来も引き続き、複雑な統合問題で手助けを必要とするだろうと確信している。

 「われわれは(SunとMicrosoftの)和解を喜んでいる。両社の和解によって、われわれのしていることの正しさが、きちんと評価されたことになる」(Harris)

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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