SAP、ソリューションの簡略化を目指す新製品を発表

Matt Hines(CNET News.com)2004年05月10日 12時09分

 SAPは米国時間7日、ソフトウェアとサービスをまとめた「即効薬」パッケージを発売した。同製品は、同社のエンタープライズシステムに関連する日常の業務プロジェクト開発に携わる顧客の支援を目指している。

 50種類もある個々のバンドル製品はSAP Directブランドで販売され、ファックスや電子メールアプリケーション、あるいはデータアーカイブツールと、同社のERP(基幹業務システム)およびCRM(顧客関係管理)システムとの統合を行う。SAP Directは、英国では2000年から販売されていたが、今回ようやく米国、デンマーク、アイルランド、そして南アフリカでも発売される。

 同社のSAP America子会社から販売されるSAP Directアドオンは、大半のプロジェクトで所要日数30日以下を約束しており、支払は作業の完了後としている。また、同パッケージの大半は3万ドル以下で販売されることになる。同社幹部は、この即効薬アプローチは、顧客が当面のニーズに一段と容易に対応できるようにし、自社の製品からもっと多くの価値を得られるよう支援する、と話す。

 これらSAP製品が対応するプロジェクトとしては、ほかにも発注書の自動化、在庫管理、そして同社のmySAP業務アプリケーションを含む各種ITシステムのパフォーマンス監視に関する多数のタスクがある。

 SAPは、同社の顧客が抱えるIT関連の日常業務を解決することの価値を熟知している。同社は、パッケージサービスの投入によって収益を拡大するだけでなく、複雑なシステムに対するツールの統合や機能の追加に取り組む顧客の苛立ちも低減したいと考えている。SAPはまた、この即効薬プロジェクトの方が、新しいアプリケーションベンダーを見つけ出して共同作業を進めるよりも魅力的だ、と顧客が考えてくれることに期待している。

 SAPはこのところ、同社のエンタープライズシステムは使いこなすのが難しい、との認識を抑えようと努力してきた。そして同社は、顧客共通の問題を低減させることに特化した新しいソフトウェアやサービスを考案した。SAPは先週初め、多数のツールが新たに搭載されたメンテナンスパッケージのアップデートを発表した。これは、同社の業務アプリケーションをはじめとする各種ソフトウェアに加えた変更を簡単に管理できるよう顧客を支援するもの。

 SAPのフィールドマーケティング担当バイスプレジデントKevin Youngは、ユーザーにとっての使いやすさに主な重点を置いたSAP Directブランドで、多数の新製品や新サービスを計画中だ、と語っている。

 

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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