独SuSE、デスクトップ版と企業向けサーババージョンのLinuxをアップデート

 独SuSE Linuxは米国時間24日、デスクトップ向けLinux OSの最新版の配布を開始した。また翌25日には、ハイエンド製品のアップデートを予定している。同社は、デスクトップ製品、SuSE Linux 9の販売を10月に開始したが、慣例通り、1カ月の待機期間が終了したため、現在同ソフトは無料でダウンロードできるようになっている。ユーザーは、ネットワークまたはハードディスクからこのソフトウェアをインストールできるが、但しインストールCDを作成することはできないと、同社は説明している。

 SuSEによれば、ダウンロードバージョンには、ライセンス問題のため、いくつかのソフトウェアパッケージが付属していないという。また、サポートも提供されていない。

 SuSEは、米国時間25日に同社の企業向けハイエンドSuSE Linux Enterprise Server(SLES)製品のアップデート版もリリースする予定だ。最新版では、米IBMの最新の薄型「ブレード」サーバのサポートも追加される。SLESのアップデートバージョン、Service Pack 3は、OSの中核であるカーネルの最新バージョン2.4.21を採用している。これまでのSLES 8では、2.4.19の修正バージョンを採用していた。

 SuSE Linux 9に比べ、SLESのアップデートは時間をかけて進められており、無料で入手することはできない。また、新機能の導入も、いっそう慎重なテストを重ねてから行われる。

 ドイツのニュルンベルクを本拠とするSuSEにとって、今回のソフトウェア製品は大きな変化の真っ只中に発表された。米Microsoftに市場を奪われ、輝きが失せた米Novellは今月始め、2億1000万ドルで来年1月までにSuSEを獲得するという計画を発表した。

 SuSEによれば、SLESのアップデートバージョンは、IBMが自社のPowerプロセッサファミリの1つを搭載した最新サーバ、JS20ブレードサーバもサポートするという。同サーバはPowerPC 970を採用している。このチップは、Appleの最新デスクトップコンピュータで、G5として知られている。IBMのJS20サーバが出荷されるのは、来年3月の予定だ。

 なお、SuSEはその他の改善箇所として、以下の点を挙げている。

  • 改善されたマルチパス入出力。これにより、一次パスにあるハードウェアに不具合があってもコンピュータが代替通信経路を利用できる
  • IBMのzSeriesメインフレームシステム向けに、暗号化のためのハードウェアとFibre Channelベースのストレージシステムがサポートされている
  • 米IntelのItaniumプロセッサを最大64基搭載したサーバをサポートする
  • Intelのハイパースレッディングテクノロジーのサポートを改善。これにより、単一プロセッサで複数のタスクをより効率的に処理できるようになる。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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