米サン vs 米JBoss--J2EE準拠テストをめぐる対立がついに解決

 米Sun Microsystemsとオープンソースソフトウェアメーカーの米JBoss Groupは、Java 2 Enterprise Edition(J2EE)という重要なJava標準をめぐった長期にわたる対立を解消した。

 JBoss Groupは、SunのJ2EE標準バージョン1.4仕様に同社ソフトウェアが準拠しているかをテストするためのソフトウェアのライセンスを受けた、と両社は18日(米国時間)声明を発表している。

 さらにSunによると、Apache Software Foundationが行なっている同様のオープンソースJavaアプリケーションサーバ計画「Geronimo」も、J2EE準拠テストキットのライセンスを受けるという。Geronimoプロジェクトは今年8月に設立されたばかりで、まだ完成製品をリリースしていない。

 SunとJBossの交渉に片が付いたことで、長年にわたる両社の対立も解消することになる。

 Sunは、JBossがJ2EE準拠テストに必要な金と時間の投資をしていないにも関わらず、自社のアプリケーションサーバをJ2EE準拠と謳っているとして苦情を申し立てていた。一方JBossは、Sunがあまりに多額の金--Boss創立者Marc Fleuryによると、「6桁後半」の額だという--を要求していると訴え、J2EEブランドには、準拠テストを受けるだけの価値があることに異議を唱えていた。

 またJBoss Groupは18日、アイルランドのIona Technologies、米WebMethods、SchlumbergerSemaなど同社の提携企業の一部が、費用面などでのサポートを通じて、同社のJ2EEバージョン1.4準拠テスト合格を支援することを発表する見込みだ、と同社幹部は述べている。

 Sun幹部によると、Sunがオープンソースプロジェクト向けに同社のライセンスシステムを変更したことにより、JBossとGeronimoはライセンスを購入できるようになったのだという。ObjectWebコンソーシアムが行なっている別のJ2EEオープンソースプロジェクト「Jonas」は、Sunとの交渉を行なったものの、まだSunと準拠テストのライセンス契約は結んでいない。

 Sunはこの発表とは別に、J2EEバージョン1.4仕様に基づいたアプリケーションサーバを来週リリースすると発表した。既報の通りこのソフトウェアは、他のJavaソフトウェアプロバイダが標準との互換性を調べるための「リファレンス実装」となるものだ。またSunは、Sun Java System Application Server 8 Platform Editionというアプリケーションサーバを無償提供し、開発者らにこれを使ったアプリケーション開発を奨励している。

 J2EE仕様の最新のアップデートとなるバージョン1.4は、今月Java標準化プロセスで承認されたものだ。バージョン1.4では、開発者がWebサービスアプリケーションを開発しやすくなっている。またバージョン1.4では、Javaベースのアプリケーションと米Microsoftの.Netアプリケーションとの間の情報共有を可能にする、Web Services Interoperability(WS-I)Groupの互換性ガイドラインにも準拠している。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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