米マイクロソフト:「セキュリティの取り組みは時間がかかるもの」

 米Microsoftは、先頃立て続けに発生した一連のセキュリティの脅威に関して、これと戦うための詳細な計画を、米国時間9日に発表する予定だ。しかし、ある幹部はCNET News.comに対し、こうした問題は一晩ですっかり片づくといった類の事柄ではない、と述べている。

 「この問題は一挙にカタがつくものではない。何段階も経て、徐々に変わっていくものだと思う」と、Microsofのtシニアバイスプレジデント、Bob Mugliaは、米国時間8日に行われたインタビューのなかで語った。

 先に報じられたように、Microsoftはセキュリティに関して「周囲を固める」戦略に移行しつつある。これは、セキュリティの不十分なPCにハッカーが侵入するのを阻止するために、以前よりもファイアウォールや他の「シールド」(楯)機能に重点を置くというものだ。これまでは、同社は「Trustworthy Computing」イニシアティブに集中して取り組みを進めてきていた。この取り組みは、ソフトウェアの作成方法を改善したり、欠陥を見つけ次第パッチを当てることを目指している。

 しかし、つい最近、複数のMicrosoft幹部が、パッチ主体のアプローチだけでは不十分だと言い出した。これは、多くのユーザーがWindowsの最新アップデートをインストールしないか、もしくはインストールしたとしてもハッカーの攻撃を阻止するには遅すぎるからだ。

 Microsoftの最高経営責任者(CEO)であるSteve Ballmerは、大勢のシリコンバレーの幹部を前にした9月15日のスピーチで、シールドテクノロジーをこれまで以上に活用していくと、初めて発言した。

 特にBlasterとしても知られるMS-Blastワームが大きな被害を出して以来、Microsoftに対して、セキュリティ対策をもっと強化すべきだとの圧力が日ごとに高まっている。大小さまざまな得意先に懸念が広まったことに加えて、同社はカリフォルニア州で起こされたセキュリティ問題に関する集団訴訟にも直面している。

 しかし、Mugliaによれば、Microsoftはハッカーを阻止するために、さまざまなレベルで行動を起こす必要があることを認識しているという。

 Mugliaは自宅の安全を守ることを例に挙げ、「何重もの備えをする必要がある」と述べた。

 「ゲートと塀で囲まれた住宅地のように、家の回りにはフェンスを張り巡らす。それから、ドアには鍵をかけ、警報機のスイッチもオンにしておく必要があるだろう」(Muglia)。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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