米SCO、米SGIのUNIXライセンスを取り消しへ

 ハイエンドのコンピュータを製造する米Silicon Graphics(SGI)が、Linux陣営に敵対する米SCO Groupの狙う次の標的になっている。論争の渦中にあるSCOは、SGIのUNIXライセンスを取り消すと脅しをかけている。

 SGIは今週初めに証券取引委員会(SEC)に提出した法定文書の中で、事前に予想されていたこのSCOの動きを明らかにした。この書類には、SCOの管理下にあるUNIXコードをベースにした製品の配布をSGIに認めたライセンスを取り消すというSCOの計画について、詳細に記した部分も含まれている。今回の措置は、SCOが米IBMに対して今年前半に取ったのと同様のものとなる。なお、IBMは、オープンソースのLinuxオペレーティングシステムを巡る法廷闘争で、SCOの最大の敵となっている。

 「我々はSCO Groupから書簡を受け取ったが、そのなかには、我々がLinux OS関連の活動を行った結果、IRIX OSを配布を認めた全額支払い済みの(UNIX)ライセンスに違反したと書かれてあった」とSGIの提出した文書には記されている。「SCOからの書簡には、2003年10月14日付けで、当社が取得したUNIX System Vライセンスを取り消すとある。SCO Groupのこの申し立てには根拠がなく、全額支払い済みであるライセンスは取り消すことができないと、我々は考えている。だが、このSCO との論争が、訴訟にまで発展しないという保証はない」(同文書)

 Linuxを支持する最大の法人であるIBMは、今年初めにSCOの攻撃の的となった。SCOは、自社が管理するUNIXコードを、IBMがLinuxソフトウェアに不法に組み込んで配布したとして、30億ドルの賠償を求めて訴訟を起こした。これは、Linux関連活動の根本的解釈の問題にまで発展し、SCOはLinuxユーザーに課金すると断言した上、ライセンス料の支払いに応じない企業や個人に対しては訴訟の辞さないと、その可能性を匂わせている。

 SCOの経営陣は、8月に行ったプレゼンテーションのなかで、違反の疑いがあるとされるLinuxコンポーネントを明らかにしたが、その際にSGIのLinux用XFSファイルシステムソフトの名を挙げていた。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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