米インテル、L3キャッシュ搭載の新Pentium 4発表

 米Intelは16日(米国時間)、Pentium 4プロセッサの最新バージョンを発表した。このチップでは、キャッシュの容量が増強されている。なお、今回の新チップ発表は、来週に予定される米Advanced Micro Devices(AMD)のAthlon64登場を睨んでの動きとみられる。

 Intelでデスクトッププラットフォームグループ担当シニア・バイスプレジデントを務めるLouis Burnsによると、最新のPentium 4 Extreme Editionは、動作周波数が3.2GHzで、2MBのL3キャッシュを持つ。現行のPentium 4チップは、512KBのL2キャッシュだけで、L3キャッシュはない。一般的に、プロセッサ上のキャッシュを増加すると、性能が向上すると言われている。

 Intelがすぐにキャッシュを増強できたのは、新Pentium 4が、実は2MBのL3キャッシュを持つXeon MPと同じ構造を持つからだ。Xeon MPは、数カ月前に投入されたマルチプロセッササーバ向けのチップ。Intelの広報担当者の話では、新しいPentium 4は、Xeon MPとは製品ラインが異なり、動作周波数も高速だが、2つのチップは基本的には同じだという。

 「Pentium 4は異なる特徴を持つXeonだ。少なくとも私の目にはそう見える」というのは、Insight 64のアナリスト、Nathan Brookwood。

 Brookwoodは、9月23日に予定されているAMDのAthlon64発表のわずか数日前に、Intelから新チップが発表されたことを特に注目している。Athlon64は、統合型メモリコントローラを持ち、性能面でPentium 4に匹敵し、またいくつかのベンチマークではPentium 4を上回ると予想されている。キャッシュを増強することにより、IntelはAMDとの性能競争において、さらに「保険」をかけたことになる。

 新しいPetium 4と同じく、Athlon64も中身はサーバ向けチップだ。最初に出されるAthlon64は、AMDの64-bitプロセッサOpteronとほとんど同じで、デスクトップマシン向けに設定に手を加えるという。その後、AMDはAthlon64の製造コスト削減を狙って、基本的なプロセッサコア部分を変更する予定だ。AMDに近い筋の話では、この次期製品はAthlon FX 51という製品名で販売されるという。

 Intelは、Pentium 4 Extreme Editionの価格を明らかにしていないが、同等製品の2.8GHz・2MBのXeonと同じ程度の価格になりそうだ。2MBのL3キャッシュを持つ 2.8GHz Xeonの場合、1000個ロット時の単価は3692ドルとなっている。

 「新Pentium 4も、相当高価な値段になるだろう」とBrookwoodは述べている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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