米国議会図書館、Linuxで動くIBMサーバを採用

 米IBMは、米国議会図書館が同社のpSeriesモデルのサーバを採用し、これをLinuxで運用していくと発表したが、このモデルは従来UNIXで動作していたものだ。

 IBMが米国時間3日に語ったところでは、米国議会図書館は同サーバを、博物館や放送局などが保管するビデオ、テレビ映像、およびフィルムといった資料のオンラインカタログ運用のために使うという。「Moving Images Collection」というこのプロジェクトの目標は、インターネット上の一カ所にビデオイメージの検索ができるサイトを提供することだ。

 IBMは、これまでもUNIXに非常によく似たオープンソースOSであるLinuxへの取り組みに熱心だったが、同社の4種類のサーバシリーズの中でpSeriesモデルだけがLinuxに未対応だった。Linuxは、IBMの扱う他の既存OSと競合するが、同社のサーバ部門トップであるBill Zeitlerは、顧客がLinuxを導入するのを指をくわえて見ているよりは、これを採用した方がIBMにとって良いことだと主張している。

 IBMによると、同プロジェクト設置にあたっては、ワシントン州立大学、ラトガーズ大学、そしてジョージア工科大学に対して、国立科学財団(NSF)が90万ドルを提供したという。米国議会図書館では、同プロジェクトの運用管理を2004年に引き継ぐ計画だ。

 このプロジェクトでは、現行のPower4プロセッサを採用した4プロセッサのp630サーバを2台、世代の古いPower3-IIを採用した2プロセッサのp610を2台利用する。これらのシステムでは、SuSE Linux Enterprise Server 8オペレーティングシステムが稼働する。

 IBM、米Hewlett-Packard(HP)、米Sun Microsystems、そして米Dellの4大サーバメーカーは揃ってLinuxを扱うようになっている。しかし、IBMはライバル各社と違い、Intelプロセッサベースのサーバだけでなく、自社製モデルでもLinuxを売り込んでいる。

 独SuSEは、これまではライバル米Red Hatよりも積極的にIBMの非Intel系サーバシリーズをサポートしてきた。だが、10月初旬に発売が予定されるRed Hat Enterprise Linux 3では、Red HatがIBMの全サーバラインを完全にサポートするようになる。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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