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「企業モバイルシステムもLinux+Java」、SAPとシャープがザウルスで提携

2003/07/03 16:20
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 日本のデジタルガジェットは海外でも人気が高いが、シャープのLinuxザウルスは職人気質のドイツ人のハートを射止めることに成功したようだ。

 7月3日、シャープとSAPは共同で記者会見を開き、企業向けのモバイルソリューション事業での世界的な提携に合意したと発表した。Linux OSを搭載したシャープのザウルスに、SAPのモバイル用アプリケーションを搭載し、全世界2万社に渡るSAPの顧客企業に販売していく。SAPでは2005年までに既存顧客の5%、約1000社がザウルスを使ったモバイルソリューションを採用すると見ており、シャープでは年間50万台程度の出荷を期待している。

 SAPは数年前からモバイルソリューションに取り組んできた。モバイル端末やワイヤレスインフラの普及にともない、製薬企業のMRや物流・製造業のフィールドオペレーションの現場などから、オフィスの外でもリアルタイムにERPやCRMアプリケーションを利用したいという声が上がってきたからだ。

独SAP会長兼CEO
へニング・カガーマン氏

 SAPは既にWindows CEに対応したモバイル用アプリケーションを提供しているが、特定メーカーの端末と提携するのは初めて。今回、SAPがシャープを選んだ理由は「Linux+Javaというオープンアーキテクチャーにザウルスが対応したことと、シャープの液晶技術が優れていることが決め手になった」と独SAP会長兼CEOのへニング・カガーマン氏は語る。「SAPではソリューションがどのような端末の上でも動かせることを売りにしたい。そのためにJavaベースのMobile Engineの開発に取り組んできたし、今後は端末メーカーとの協力を重視していく」(カガーマン氏)

シャープ代表取締役副社長
三坂重雄氏

 シャープは昨年からLinux OSにJavaベースのミドルウェアを搭載したザウルスシリーズを販売している。最新のSL-C750、SL-C760ではVGAサイズの解像度をサポートしており、シャープ代表取締役副社長の三坂重雄氏は「ソフトウェアの処理能力、インターフェースの使いやすさともに、エンタープライズアプリケーションを利用するのに遜色ないレベルに到達している」と説明する。

 そもそも、今回の提携はSAP側の思惑だけで動いているものではない。シャープ 情報システム事業本部 本部長の中川博英氏は「ザウルスが独自仕様からオープンアーキテクチャーに移行した背景には、ザウルスを従来のビジネスマン個人の情報管理ツールから、企業の情報システムの一部に組み込みたいという狙いがあった」と語る。

SAPアプリケーションを搭載した
ザウルスSL-C750

 シャープとSAPは2年前から共同で技術開発を行っており、SAPアプリケーションのザウルスへの移植とフィージビリティスタディを行ってきた。今後、システムインテグレータやコンサルティング会社などのSAPのパートナー企業と一緒に、日本国内の顧客企業へ導入を進めていく。

 SAPジャパン代表取締役社長の藤井清孝氏は「日本国内だけでもCRMをモバイル環境で使いたい企業ユーザーは120万人程度いる。日本を皮切りにモバイルCRMソリューションの成功事例を蓄積して、世界市場に展開したい」と語るが、企業向け情報システムの分野でも日本のデジタルガジェットは活躍できるだろうか。

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