HBOの移行作業でカギを握るSunシステム

 大手ケーブルTV会社HBOをはじめとする15のテレビ局ではビデオテープを利用した従来の放送機器から、デジタル機器への移行を計画しているが、この中心的役割を米Sun Microsystemsのコンピュータ製品が担うことになる。

 Cinemaxを含む、これら15社のテレビ局では、テープを使う再生システムから、コンピュータがビデオストリームを放送衛星へ送信するシステムへの移行を進めている。Sunのネットワークストレージ製品グループ担当執行副社長、Mark Canepaによると、同社は各放送局に「Sun Fire 6800」サーバ2台とハイエンドエンドの「StorEdge 9980」ストレージシステム2台を販売したという。

 Sunは今回の取引額を明らかにしていないが、Sunの9980ストレージシステムの定価は100万ドルを大きく越え、6800サーバも数十万ドルになるなど、合計で数百万ドル相当になると思われる。各局では、SunのQFSファイルシステムソフトウェアも利用しており、当初は5 Tバイト程度のストレージ容量からスタートし、50Tバイト(5000時間分の番組が保存可能)までアップグレードしていく。

 WindowsやLinuxが動作するIAサーバや、Hewlett-Packard(HP)やIBMのUNIX製品などから激しい追い上げにあっているSunは、今回の取引によってUNIXサーバ販売トップの座を維持することができる。調査会社のIDCによると、ここ数年下降を続けたサーバ市場は2004年には上昇に転じる見込みだ。

 Sunの話では、6月末にはカウチポテト族が、これら新型サーバの発信する番組を見るようになるという。

 Sunのシステムは「ファイブ-ナイン(9X5)」の信頼度で稼働するようデザインされている。これは業界用語で、99.999%の稼働率(年間わずか5分11秒のダウンタイム)を誇るシステムを指す。

 同システムは十分な冗長性を持ち、ネットワーク性能も高いため、システムの一部で番組のコンテンツデータベースが失われても、信号の送信を継続しながらバックアップを使って情報を再構築できる、とCanepa氏は語った。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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