米国時間5月14日時点でも猛威を振るい続けているコンピュータワームのFizzerは、IRC(Internet relay chat)ネットワーク運営者をも悩ませている。
W32.HLLW.Fizzer@mmやW32/Fizzer@MMという別名を持つFizzerは、被害者のコンピュータから電子メールを大量送信して感染を拡大する。また、Kazaaファイル交換システムが利用する共有フォルダーに、さまざまな名前でワーム自身の複製を残す。米MicrosoftのすべてのWindowsシステムは感染の怖れがあるが、LinuxやMac OS搭載コンピュータは影響を受けない。
電子メールサービスを手がける英MessageLabsによれば、FizzerワームによるIRCネットワークの被害は、1週間ほど前から始まった。同社のデータでは、Fizzerは米国時間5月12日に感染を広げ始め、最も被害を拡大した電子メール添付型ワームとなった。
Fizzerは感染したコンピュータのシステムを制御するための通信経路を開こうとして、IRCネットワークへの接続を試みる。Mysteria IRCネットワークの管理者、Tyrel "Nemo" Havemanは次のように振り返る。「わが社のネットワークがほとんど停止しそうだった。5月12日の正午に初めてFizzerを検知して以来、2時間足らずで500件の接続があった」。Havemanによると、通常は1回につき、150〜250件だという。
このようなワームの影響に悩まされているIRCネットワーク運営業者が50社以上結束し、対策サイトのIRC Unityを立ち上げた。「サイト開設のアイディアは、100人以上のメンバーが参加するIRCセキュリティリストの運営を開始したその日に思いついた」(米RealmNetのJohn McGarrigle)。同サイトは、セキュリティなどさまざまな問題について討論したり、情報を共有する中心となると期待される。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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