米オラクル、中国でのLinux提携を強化

 データベースソフト大手の米Oracleと中国のLinux開発会社Red Flag Softwareが、共同で中国でのデータベース管理システムの認定・サポートを行なうことになった。今回の契約締結は、Linux開発会社との提携を強化しようというOracleの計画の一環だが、これにより同社は中国政府や軍との契約も獲得しやすくなるだろう、と業界筋は述べている。

 9日発表の声明によると、今回の提携により、中国の各企業はRed Flag Linuxオペレーティングシステム(OS)に、Oracleの「Unbreakable」(故障しない)と称するインフラを導入し、フル技術サポートを受けられるようになるという。

 Oracleは以前より「unbreakable Linux」と称するマーケティング計画を通じ、Linuxディストリビュータ最大手のRed Hatや、業界第2位のSuSEが参加するLinuxのコンソーシアム、UnitedLinuxとサポート契約を結んでいる。

 Oracle China Development CenterとRed Flagはすでに、Red Flag Linux OS上でのOracle9i Database認定を完了しており、現在は共同で、Red Flag Data Center Linux OS上で残るOracle製品の認定作業を進めているという。このなかには、Oracle9i Application ServerやOracle Collaboration Suite、Oracle E-business Suiteなどが含まれる。

 戦略的な点から見ると、今回の提携には、最近人気が高まっているオープンソースのデータベースソフト、MySQLへの人々の関心を反らすという効果も期待されている。

 Oracle Chinaのmanaging directorであるAndrew Huは、「中国政府は、Linuxのコスト効率と優れた性能を評価し、組織や企業にLinux採用を奨励している」と述べている。

 中国政府は、Linuxは職員がソースコードを読んで編集し、隠された裏口を取り除けるので、他の競合OSよりも望ましいOSだと考えている。また、特注のOSを使用しているという国家のプライドや、運営コストが目に見えて低いことも、中国政府がLinuxを奨励する背景にある。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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