W3C、SOAP標準新バージョンを近々最終決定へ

 ウェブ標準化団体World Wide Web Consortium(W3C)は7日、重要なWebサービスプロトコルSimple Object Access Protocol(SOAP)のアップグレードを間もなく最終決定すると発表した。

 SOAPはアプリケーションから別のアプリケーションやユーザーへのデータ送信メカニズムとして機能する。SOAPは拡張マークアップ言語(XML)やWebサービス記述言語(WSDL)とともに、異なるシステム間での情報共有を簡単にする、Webサービスの基礎とされる標準だ。

 ソフトウェア会社各社が、最新のWebサービス標準を自社製品で採用することにより、アプリケーションがあらかじめ取り決められた方法で、企業内や提携企業間でのデータ送信を行えるようになる。W3Cによると、同団体のSOAP 1.2勧告案が、正式標準となる見込みが最も高いという。「いままでSOAP 1.2の採用をためらっていた開発者は、今日から検討すべきだろう」とW3C理事長Tim Berners-Leeは声明で述べている。

 W3CはXMLやSOAP、WSDLなど、いくつかの重要なWebサービス標準を管理している。しかしWeb Services Security(WS-Security)やWeb Services Business Process Execution Language(BPEL)など、最新のWebサービス標準の勧告案は、別の標準化団体Organization for the Advancement of Structured Information Standards(OASIS)に提出されている。

 W3CによるとSOAP 1.2では、開発者がSOAPメッセージの処理ルールを構築できる「処理モデル」が導入され、SOAPツールキットによるWebサービス開発が簡素化されているという。またXML向けの拡張もなされ、XML文書データの操作が簡単になったという。

 W3CはSOAP 1.1で残っていた問題を解決済みで、SOAP 1.2の作業中バージョンをデモンストレーション可能だ、とBerners-Leeは話している。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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