米Hewlett-Packard(HP)は、自社版UNIXであるHP-UXの最新製品(6月リリース予定)にオープンソースのブラウザ、Mozillaを搭載すると発表した。これまでバンドルしていたNetscapeブラウザも、引き続き搭載する方針だ。
Mozilla.orgは、米Netscape Communicationsが米America Onlineに買収される前に立ち上げたオープンソース開発グループ。AOLから資金援助を受けている開発者とボランティア開発者の両方が、Mozilla.orgを運営している。
Mozilla.orgは独自に開発を進めている。Netscapeなどの企業はコード開発に協力する代わりに、自社ブランドのブラウザ作成にMozilla.orgの技術を利用する。
HPはMozillaの搭載により、サポートやパッチ配布も担当する。HPのHP-UXワールドワイド・マーケティング・マネジャーのMike Wardleyは、「我々にとって大幅な戦略転換だ。これまでは問題があれば、Netscapeに頼ってきた。オープンソースではそうはいかない」と述べている。
Wardleyによると、 Mozillaを選んだHP-UX顧客には、Netscapeが提供するサポートよりも質が高く時宜を得たサポートを提供するという。
Mozilla.orgはHPの今回の決定を、オープンソース・プロジェクトが円熟期に入り、プロジェクトの目標が果たされた証だと考えている。Mozilla.orgを率いるMitchell Bakerは次のように語った。「Mozillaの目標は、コア部分の開発は皆が協力して進め、そうしてできたコアを各自が利用して、それぞれの顧客向けに最適化した製品を提供できるようにすること。これには当然、サポートが含まれる。今回のHPの動きは、われわれが努力してきた目標が理に適ったものであることを示すものだ」
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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