マイクロソフト、コネクティクスの仮想マシン技術を買収

 Microsoftは米国時間2月19日、Connectixの仮想マシンソフトウェアと関連特許を買収したことを明らかにした。この買収は、ユーザーをWindows NT 4から、4月24日に発売予定のWindows Server 2003へ移行させるために、重要な役割を果たすとみられる。

 WindowsアプリケーションをMacintosh上で動作させるVirtual PC for Macの開発で知られるConnectixは、複数の異なるOSを1台のコンピュータ上で動作可能にするソフトウェアを開発している。同社のVirtual Serverは、テスト版が4月15日に登場する予定。

 Microsoftの推計によると、Windowsユーザーの約35%が96年発売のWindows NT 4を利用しているという。Windows NT 4の使用を続けたい顧客に対するMicrosoftの売り文句は、「Connectix Virtual Serverを利用すれば、Windows Server 2003搭載機で複数のWindows NT 4インスタンスを稼働できる。これにより、コスト削減が図れる」というものだ。

 Microsoftは.Net戦略を成功に導き、将来の製品の基盤を築くために、NT 4の顧客をWindows Server 2003に移行させる必要がある、とDirections on Microsoftのアナリストは指摘する。

 またMicrosoftはConnectixのソフトウェアにより、Oracleなどのライバルの攻勢に対抗する。Oracleは同社のソフトウェアが「サーバを集約することでコスト削減を可能にする」と売り込み、Microsoftの電子メールサーバExchangeを使っているユーザーの取り込みを狙っている。また、Sun MicrosystemsやIBMなども、コスト削減を実現するとして仮想サーバの概念を推進している。

 MicrosoftはConnectixの技術を取得することで、企業にNovellのNetwareとIBMのOS/2ベースのサーバを1台のWindows Serverに統合する環境を提供できるとしている。

 また、ConnectixのソフトウェアはLinuxと連携するため、Windows Serverユーザーは複数のLinuxサーバも組み合わせて利用できるようになる見込みだ。LinuxはMicrosoftにとって脅威になりつつあり、MicrosoftはLinuxなどのオープンソースとは一線を画す方針を打ち立てている。Linuxサポートはこの方針に反するが、Microsoftはこの方法を選ばざるを得ない。IDCのアナリストのAl Gillenはその理由として、「Linuxをサポートしなければ製品の魅力が半減するうえ、ConnectixのライバルであるVMwareなどに市場を開くことになる」と説明している。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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