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映画「ファインディング・ドリー」--「ニモ」公開13年後の続編制作と技術進歩

2016/06/17 07:45
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 Pixarの「ファインディング・ニモ」が2003年に公開されたとき、評論家のRoger Ebert氏はスクリーンに映る没入的な水中世界に強い感銘を受け、次のように書いた。「最前列の席に座って、この映像で視野全体を満たしたくなった」

 それは13年前の話だ。テクノロジの世界では永遠のように長い時間である。

 その待望の続編であり、米国などでは6月中旬に公開予定の「ファインディング・ドリー」では、10年以上に及ぶ技術の進歩によって、あの青い大海原がさらに広く、さらに圧倒的に感じられるだろう。また、輪郭のはっきりしない海中生物は、10年前には不可能だったが、今の技術では描けるようになった。

 「コンピュータの速度が劇的に向上した」。本作のスーパーバイジングテクニカルディレクターを務めるJohn Halstead氏は、カリフォルニア州エメリービルにあるPixarのスタジオで行われたインタビューでこのように述べた。Halstead氏は「われわれのアルゴリズムも賢くなり、制作工程も大幅に変わった」と語る。例えば、水をアニメーションで表現するのは、以前よりはるかに簡単になったという。

Pixarによると、タコのハンクのようなキャラクターは、「ファインディング・ニモ」が公開された2003年の時点では実現不可能だったという。
Pixarによると、タコのハンクのようなキャラクターは、「ファインディング・ニモ」が公開された2003年の時点では実現不可能だったという。
提供:Pixar

 今、最も注目されているテクノロジの1つである仮想現実について考えると、Ebert氏の言葉には先見の明があるように思える。Pixarによると、同社は非公式にではあるが、VRの実験を実施しているという。Pixarが現時点で発表できることは何もない。

 「現在スタジオでは、何が可能になるのかを確認することに大きな関心が向けられている。個人的には、『ファインディング・ドリー』のような物語を伝える上で、そのテクノロジがどう役立つのかを調べることに興味がある」(Halstead氏)

 もちろん、物語の主人公はドリーだ(声優はEllen DeGeneresが担当)。ドリーは短期記憶障害を持つナンヨウハギで、自分の家族を探す旅に出る。その道中で、クマノミのマーリンとニモ(それぞれAlbert BrooksとHayden Rolenceが声優を担当)の父子がドリーを助ける。新しいキャラクターには、タコのハンク(Ed O'Neill)やシロイルカのベイリー(Ty Burrell)などがいる。

 本作の監督はAndrew Stanton氏だ。Stanton氏は、2004年のアカデミー賞で長編アニメ賞を受賞した前作「ファインディング・ニモ」でも監督を務めた。

 Pixarにとって、VRの実験は必然だ。Disney傘下のPixarは、George Lucas氏のLucasfilmの1部門として1979年に発足してからずっと、テクノロジとエンターテインメントが交わる場所の中心にいる。今やVRには、GoogleからFacebook、サムスンまで、あらゆるテクノロジ大手企業が夢中になっており、PixarがVRを試すのも、ごく当然と言えるだろう。

制作者によると、古いキャラクターはファンの郷愁が非常に強いため、新しいテクノロジを使って描写するのを自制する必要があったという。
制作者によると、古いキャラクターはファンの郷愁が非常に強いため、新しいテクノロジを使って描写するのを自制する必要があったという。
提供:Pixar

 「Pixarが目指しているのは、素晴らしい物語を伝えることだ。そのため、テクノロジを活用して素晴らしい物語を伝える方法がきっとあるはずだ、というような考えの人がPixarには大勢いる」(Halstead氏)

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