すべての車にセンサとカメラが搭載されれば、死角がない動画を得ることも可能となるだろうと述べるのは、半導体メーカーMediaTekでバイスプレジデントを務めるMarc Naddell氏だ。事故が起きても、ビデオであらゆる角度から確認できるようになるが、そのビデオは、事故を起こした車同士からだけではなく、事故発生時に周辺を走っていた車すべてから得られる。
遠隔治療は5Gでますます実用的になる。遠隔からの手術に耐えられる範囲に、通信の遅延が収まるためだ、とモバイル向け半導体メーカーQualcommの最高技術責任者(CTO)Matt Grob氏は述べる。キャリアは、5Gネットワークを設定することで、YouTubeビデオを視聴するユーザーよりもこのような医療行為に高い優先順位を与えることが可能だ。
遅延時間は非常に小さいため、遠隔地からでもロボットを使った手術が可能となるだろう。辺境の地に住んでいたとしても、地球の反対側にいるような専門医から治療を受けられるようになる。
「世界最高の医師に母親のガンを治療してもらうことが可能となる」とサムスンのKim氏は述べる。「数年前には不可能だったことだ」(Kim氏)
Kim氏は、われわれのコミュニケーション方法がより視覚的になると考えている。非常にクリアなビデオを使って家族と話をすることを想像してもらいたい。解像度は非常に高く、家族全員が隣にいるように思えるほどだ。または、バンドのリハーサルが、メンバーそれぞれが自宅にいるにも関わらず、ビデオ経由で可能になるというのはどうだろう。簡単に思えるが、現在のネットワークでは非常にリアルタイムなコミュニケーションは無理だ。常に遅延が存在し、すべてを台無しにしてしまう。
映画「アメイジング・スパイダーマン」でピーター・パーカーが「Bing」検索(そう、Bingだ)でカート・コナーズ博士を検索して、すぐに結果が得られたのを覚えているだろうか?皆さんの環境では、ウェブページはそこまで高速にロードしない。EricssonのCTOであるUlf Ewaldsson氏は、「あれは、ダース・ベイダーのコンピュータのようだ」と皮肉る。ページは通常、最も速い接続でも1~2秒かけてロードされる。5Gの場合、検索結果はすぐに表示される。
別の例としては、リラックスして映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」をダウンロードしたいと思った場合、4G経由で6分かかるところが15秒でデバイスに届くようになるだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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