13インチ「Retina」搭載「MacBook Pro」レビュー(後編)--2013年版の改良点と「MacBook Air」との違い

Scott Stein (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2013年11月11日 07時30分

 (編集部注:米CNETによる「MacBook Pro with Retina Display」13インチモデルのレビューを前編と後編の2回に分けて翻訳して公開します。前編は11月8日に公開されています

性能:「MacBook Air」よりも、2012年モデルよりも良い

 現時点ではほとんどのノートブックで、標準的な第4世代「Core i5」(「Haswell」)プロセッサの性能がどれほどであるかが分かっている。それはCore i5の2012年モデルよりも少し良くなっており、統合グラフィックスははるかに向上している。

 「MacBook Pro with Retina Display」13インチモデルは、プロセッサだけを見れば、標準的な「メインストリーム」の仕様をほぼ備えている。2.4GHzのデュアルコアCore i5プロセッサは、MacBook Airに搭載されている低速の低電力向けCPUと比べれば間違いなく速いが、「低電力向け」プロセッサとフルパワープロセッサの差は狭まってきている。しかし13インチRetina Display搭載MacBook Proは、前編で触れた高速なフラッシュストレージと、Intelの統合グラフィックス「Iris」を備えており、平均的な薄型軽量ノートブックからは1段上だ。

 新しいRetina Display搭載MacBook Proに搭載されているフラッシュストレージの種類も変更されている。それはPCIeベースだが、実際にはユーザーは、それが以前よりも高速だと知っていれば十分だ。13インチRetina Display搭載MacBook Proはスリープからほぼ瞬時に復帰し、アプリケーションやファイルの起動はMacBook Airよりも速いレベルだった。プレインストールされている「OS X 10.9」(Mavericks)へのコールドブートにかかった時間は約13秒だった。それはシステム速度全体のさらなる高速化に貢献している。

 予想されていたとおり、米CNETが行ったテストのすべてでこのノートブックは、MacBook Airの13インチモデルより間違いなく高速で、MacBook Proの15インチモデルよりは遅かった。特にマルチタスクでの作業の場合にそう言える(驚くことはない。15インチモデルにはクアッドコアプロセッサが搭載されているのだから)。MacBook Airの2013年夏モデルとの比較は、多少異なる条件で比較することになる。それは、これらのコンピュータにはOS X Mavericksがプレインストールされているが、MavericksをインストールしたMacBook Airと比較してアップデートされた結果はまだ出ていないからだ。

 米CNETでは、これまでノートブックでIrisグラフィックスをテストしたことはなかった。15インチRetina Display搭載MacBook Proには、より優れた構成の中に、さらに高性能な「Iris Pro」グラフィックスとNVIDIAグラフィックスカードが搭載されているが、13インチモデルにはIrisしか搭載されていない。Irisは、多くのウルトラブックやメインストリームのノートPCに見られる「HD 4000」レベルのグラフィックスよりもハイレベルだ。「Mac」上で優れたベンチマークツールとなるゲームを見つけるのは難しいが、「Call of Duty 4」を使ったテストでは、古いゲームではあるにもかかわらず、13インチRetina Display搭載MacBook Proの2012年モデルよりも向上しており、1440×900ピクセルの解像度で34フレーム/秒(fps)という結果だった。「DIABLO III」はRetina Displayレベルの解像度に拡大することが可能だ。グラフィックスの設定を「High」にして、ネイティブの2560×1600ピクセルに最も近い解像度にすると、DIABLO IIIは12fpsで動作した。解像度の設定を1968×1230ピクセルまで落とすと19fpsになった。結論としては、13インチRetina Display搭載MacBook Proのゲーム性能は2012年モデルよりも向上しているが、設定を下げた状態でなければ、ゲーム向けのマシンと呼ぶことはできないだろう。

 バッテリ持続時間は最大かつ最もうれしい驚きだ。公称値は動画再生時で9時間ということだったが、米CNETのテストでは実に13時間2分にもなった。理由の1つはMavericksかもしれないが、そんなことはどうでも良い。13インチRetina Display搭載MacBook Proのバッテリ持続時間は、日常的な使い方では丸1日(さらにもう少し)になり、結果的にMacBook Airの13インチモデルの次に長いバッテリ持続時間を持つノートブックとなった。このマシンは飛行機の中でも、充電器のことをほとんど気にせずに使うことができる。

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提供:Josh Miller/CNET

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