お使いのブラウザは最新版ではありません。最新のブラウザでご覧ください。

クラウドソーシング業界を揺るがした“大炎上”の一部始終

2013/08/28 13:08
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 インターネットを使って不特定多数の人(crowd)に業務を委託するクラウドソーシング。国内市場規模は2012年で70億円、2016年には1000億円を越えるという予測もあるこの市場が、2013年に入り活発になっている。

 国内では、古参の「ランサーズ」や気鋭の「クラウドワークス」をはじめ、各種のサービスがある。デザイン特化の「MUGENUP」、グロースハッカーを集めた「planBCD」、アプリのUIをテストする「UIscope」、軽作業に特化したものでは、ポイントサービスのリソースを有効活用する「CROWD」やヤフーの「Yahoo!クラウドソーシング」などそれぞれ特徴的だ。

 特にランサーズクラウドワークスに関しては、業界内でも比較されることが多いが、そんな両社を巻き込んだ“炎上”と呼べる大騒動が起きた。

炎上の契機になったブログ

 発端となったのはあるライターの運営するブログ。主にスタートアップ業界の分析記事を書くこのブログで、以前クラウドワークスとランサーズを比較した記事が掲載された。内容の詳細は省くが、クラウドワークスの方がランサーズよりも仕事の単価が高く、受注者の質が高いというものだ。

 これに対してランサーズは、「調査内容が十分でなかったのではないか」という疑問とともに、同社の管理部長が記事の修正依頼をFacebookメッセージを使ってライターへ送信した。それを受けた同ブログでは8月20日、メッセージをスクリーンショットとして掲載した上で、「ランサーズによる言論統制」だと主張。さらに「メディアが事実や意見を述べることに対して、自社に不利な情報だからといって圧力をかけることは許されることなのか」といった持論を展開した。

 これに対して、Twitterなどのソーシャルメディアでは、以下の声が相次いだ。

  • 「そもそも記事の論拠が明確なのか」
  • このブロガーが「競合であるクラウドワークスからコンサルティング契約などで金銭を得ていたのではないか」
  • 「クラウドワークスにとどまらず、特定の企業を評価して競合を批判する記事が複数あったのではないか」
  • 「評価した企業と金銭的な関係があったのではないか」

 そして、これまでのライターの言動も含め、匿名ブログサービスの「はてな匿名ダイアリー」やまとめサービスの「NAVERまとめ」などにこうした一連の内容が掲載されるに至った。

クラウドワークス社長がブログで釈明

 こうした騒動が続いたクラウドワークスでは、8月23日に代表取締役社長兼CEOの吉田浩一郎氏がブログを新規に開設し、ライターとの関係に対して、(1)単発の仕事を依頼していること、(2)コンサルティング契約や、当該ブログに関する金銭のやりとりがないこと--を表明した。しかし、その後もソーシャルメディアやさまざまなブログなどで、一連の騒動についての投稿は止まらなかった。

 こうした中で、新たな人物が登場する。匿名のTwitterユーザー「マモノ(@mamononews)」氏が、このライターに関するNAVERまとめを作成。これと並行して、コンサルティング契約など、このライターがなんらかの関係性を持っているのではないかとされた複数のスタートアップ企業の社長に対して、関係性があるかどうかの明示を求める内容のツイート(メンション)を乱発した。もちろん、クラウドワークスの吉田氏もこの中に含まれた。

 マモノ氏は吉田氏に対して、ライターとの関係をより明確にするよう迫った。加えて、クラウドワークスのSEO対策(競合サービスの社名やサービス名を入れたブログをクラウドワークス内に作成して誘導するもの。業界内では一部問題視されていたが、現在は削除されている)などを指摘した。これを受ける形で吉田氏は8月25日にブログで「ライターとの取引を1年間停止する」といった旨の措置を追記した。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
個人情報保護方針
利用規約
訂正
広告について
運営会社