Skypeとの提携で強まるFacebookとMSの関係--「共通の敵」グーグルへの対抗 - (page 2)

Jay Greene (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2011年07月11日 07時30分

 Microsoftは5月、検索エンジン「Bing」にFacebookの友達による推薦を組み込み、検索者のネットワーク内の誰かから「Like」(いいね!)を受け取った検索結果が上位に表示されるようにした。この方法では、例えばロサンゼルスでコーヒーショップを探す場合、ログインした状態で検索していれば、友達がFacebookでほめていたコーヒーショップはその近所にあるほかの場所よりも上位に表示される。

 MicrosoftとFacebookの提携契約から生まれたサービスに、Googleはまだ対抗できていない。Googleは検索にソーシャルネットワーク機能を追加する取り組みを行っており、ニュース記事や企業のサイト、さらには検索結果に対しても支持を示すことができる「+1」ボタンを作り出した。しかしそのネットワークは、Facebookには及ばない。「+1」ボタンをクリックするのは、Facebookの「Like」ボタンをクリックするのと同じインパクトを与えるわけではない。

 6日に発表された新しいビデオチャット機能には、Skypeをこれまでよりさらに幅広いユーザーへ普及させる可能性がある。Facebookのユーザーは、そのアカウントでSkypeに接続できる。ユーザーが希望すれば、別の手段でビデオ会議サービスを使うこともできる。MicrosoftはすでにSkypeを多くの製品に組み込むことを明らかにしており、電子メールソフト「Outlook」からゲーム機「Xbox」まで、あらゆる製品が対象となっている。今回の新しい契約によって、Facebookアカウントを使っているPC上のSkypeユーザーと、やはりSkypeに接続してオンラインになっているテレビの前のXboxユーザーとの間でビデオチャットを行うことも可能かもしれない。

 だからこそ、Googleも技術革新を続けている。同社のソーシャルネットワークサービスである「Google+」は先々週、限定された数のユーザーにむけて提供が開始された。このサービスは世間に認められたライバル企業にはない機能を提供しており、Facebookにとっては直接的な脅威だ。Google+の「Circles」は、友達や知り合いをソートしたり、特定のグループにアップデートを送信したりといったことが可能で、Facebookの友達の設定よりはるかに便利だ。また、当初はビデオチャットだったGoogle+の「Hangouts」は、最大9人のコンタクトと接続できるようになっている。Facebookの新しいビデオチャットサービスは、1対1の通話しかできない。

 両者の争いは今後も続き、新しいサービスや機能が登場することによって、その圧力が高まっていくのはまず間違いない。6日の記者会見でBates氏の横にいたZuckerberg氏は、その点を非常に明確にしている。

 「われわれは今、次に何をしようかと考えているところだ」(Zuckerberg氏)

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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