ロック魂に火をつけろ--人気ゲーム「Guitar Hero」は未来のギターヒーローを生むか? - (page 2)

文:Daniel Terdiman(CNET News.com) 翻訳校正:矢倉美登里、福岡洋一2007年12月11日 16時00分

 この映画では、Jack Black演じる教師が音楽への純粋な情熱によって、ロックに関する知識がほとんどない小学生のクラスを、本物さながらにヘッドバンギングするロックバンドに変える。映画が公開されて以来、若い生徒が急激に増えたと、サンフランシスコでギターを教えているJay Skyler氏は語る。

 「突然、9歳の子が生徒になった。突如として誰もがギターを求めるようになったからだ」(Skyler氏)

 だが、Guitar Heroがこれまででもっとも成功したビデオゲームシリーズの1つとなった今、本物のギターの演奏に興味を抱いているように見えるのは子どもだけではないとSkyler氏は言う。

 Skyler氏の新しい大人の生徒のなかには、このゲームがきっかけだと認めたがらない人もいるようだが、同氏は明白な因果関係を示唆する。

 「大人の生徒はそのことを認めたがらないが、彼らはみなGuitar Heroのファンだ。みんな、『あのゲームをしたことがあるか?』と言っているよ」と、Skyler氏は言う。

 Skyler氏の同僚ギター教師の中には、Guitar Heroの爆発的な人気を懸念する人もいる。ゲームのせいで子どもたちは本物のギターを弾くことに興味を持たないかもしれないと心配しているのだ。だが、Skyler氏はこうした懸念を抱いておらず、長い目で見ればプラスになると感じている。

 「基本的には、Guitar Heroのおかげでギターの世界に引き込まれる子どもが増えている。ギター教師やバンドは、そのことに満足しなければいけない。子どもたちは少しの間はおもちゃで遊ぶが、しばらくすると本物を求めるようになる」(Skyler氏)

 もちろん、Guitar Heroは本物のギターの終焉を告げるシグナルだと信じている人もいる。

 「Guitar Heroは音楽の息の根を止める。私が思うに、(Guitar Heroファンが)このゲームでは本当にうまくギターを演奏できても、(本物の)ギターを演奏するのは容易なことではないのだから」ギターはもう終わりだと、サンディエゴでベースを教えているDavid Hilton氏は言う。

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