もちろん、写真撮影時に緯度経度情報を画像ファイルに書き込めるようであれば、geotagを付ける作業はずっと簡単になる。Ohazama氏によれば、現在のgeotagの普及範囲は小さいが、手作業で行われている骨の折れるプロセスが自動化されれば、geotagは爆発的に大きな関心を集めるはずだという。「そうなれば、geotagは一気に普及するだろう」(Ohazama氏)
カメラによるサポートは、まだ始まったばかりである。リコーは2種類のGPS対応機種を開発している。着脱可能なGPSモジュールを備えた「Caplio 500SE」と「Caplio Pro G3」である。ニコンの新しいハイエンド機種「D300」と最上位機種「D3」は、先行機種と同様に専用ケーブルでGPS受信端末と接続できる。そしてキヤノンの新しいハイエンド機種「EOS 40D」と最上位機種「EOS-1Ds Mark III」には、GPS受信端末と接続可能な無線送信機がオプションで用意されている。
カメラとGPSの統合は、コストの上昇や消費電力の増加などが障害になっている。しかし、GPS機能は必ずカメラに追加されるという予測もある。
松下電器産業のマーケティンググループ担当バイスプレジデントであるRichard Campbell氏は「(カメラとGPSは)いつかは統合されるだろう」と言う。そして「コスト効果の高い統合がいつ、どのように実現できるかがその鍵を握る」と指摘する。
中間の段階として考えられるのは、カメラとGPSユニットの接続方法を標準化することである。「確かにそれは理想的だ」と語るのはGPS機器メーカーGARMINのマーケティングマネージャー、Jake Jacobson氏である。
今のところ、geotagには見返りはない。しかし今geotagに時間を費やせば、後で報われることになるだろう。
冒頭で紹介した写真家のGillespie氏は言う。「私は将来を見据えてgeotagを選んだ」。同氏は「デジタルで保存する画像の数は増える一方だ。時間が経てば写真のことを忘れてしまうから、探し出す方法が必要だ。これまでの努力を生産的に、そしてできれば楽しく活用できる新しいツールが、いつか必ず登場するだろう」と考えている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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