カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の公開講座であるEntertainment Studies and Performing Arts(ESPA)のディレクターJane Kago氏も、Sunのカンファレンスにおいて、UCLAがデジタルフィルム専攻の学生に向けてSecond Lifeのアイランドを開設したことを発表した。
オンラインゲームへの参入について、「タイミングとしては今が面白い」と語ったのは、Sunの最高ゲーム責任者(CGO)、Chris Melissinos氏である。「このテクノロジと新しいコミュニケーション方法を使えば、できることはより大きく広がる」(同氏)
その後Melissinos氏は、オンラインゲームの開発者をサーバサイドテクノロジでサポートする、Sunの「Darkstar」プロジェクトについても論じた。このテクノロジを利用すれば、あらゆるゲーム機で動作するマルチプレーヤー向けオンラインゲームを開発できるようになる、と同氏は言う。Sunでは、同テクノロジを3月に開催予定のゲームカンファレンスでデモする予定。また、教育機関や大学には、このテクノロジのライセンスを無償提供する予定だという。
ところで、仮想世界と教育を組み合わせることには、マイナス面もある。例えばSinclair氏は、Great Northern Way CampusがSecond Life内でセミナーを開催したときに、不審者が教室に入ってきて、室内で銃を乱射したと語った。「頭を低くしたが、銃弾をかわせたのかどうかは覚えていない」と同氏は言う。犯人は結局、教室を抜け出したセミナーの管理者によって閉め出された。
Melissinos氏によれば、Sunは、クライアントサイドソフトウェアをオープンソースで開発する「Wonderland」プロジェクトを進行しているという。つまり開発者は、Wonderlandのサーバーサイドソフトウェアにアプリケーションを構築できることになる。セキュリティ上の問題は、これによっておそらく解決できるだろう。
「セキュリティ面で不安を残すのであれば、Second Lifeでビジネスをしようとは思わない。安全であることは、教育の場においても必要なことだからだ」とMelissinos氏は言う。
結局、テクノロジの未来を論じることなく、教育の未来を語ることはできないというのがReed氏の主張だ。同氏はその理由を「大学と学生とのコミュニケーション方法や、両者のコラボレーション方法は、今やテクノロジを中心に確立されつつあるからだ」としている。
CSUは、1つのネットワークで結ばれた全23校で、財務情報、人材管理、学生サービスをすべて結合する、「Common Management System(CMS)」を2008年中に完成させる予定だ。このシステムによって、学生と教職員はどこからでも情報にアクセスできるようになるという。
またCSUは、入学申請、教員訓練、入学準備を実行するためのシステムも準備している。Reed氏は、同校にとって最大の課題は、コストを常に抑え、教師と学生をシステム上で結び付け、古くなったテクノロジを革新し、システムのセキュリティを維持することだと言う。例えば、CSUは、学生や教職員の個人財務情報へのアクセスを試みるハッカーの攻撃を、1日に10万回も受けているそうだ。
「8〜10年後には、米国内のあらゆる大学が、われわれが今日直面している問題と同様の悩みを抱えることになるだろう」(Reed氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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