MTVが与えるヒント--グーグル-ユーチューブのビジネスモデル - (page 3)

文:Elinor Mills(CNET News.com) 翻訳校正:編集部2006年10月26日 20時46分

 Googleが、まだ利益をあげていない企業にこれほど多くの資金を投じようとしたのは、同サイトに毎日訪れる大勢の人々を対象に、広告を提供するためであったことは間違いない。広告業にとってオンライン映像市場は、Googleが支配した検索市場に続く開拓分野とみられている。eMarketerによると、米国におけるオンライン映像に対する支出は2006年の3億8500万ドルから2007年には6億5000万ドルに、そして2008年には11億ドルに伸びると予想されている。

 広告代理店Universal McCannのシニアバイスプレジデントを務めるBrian Monahan氏は、Googleは映像の前に流される広告に目を向けることになると予想している。同氏によると、これは広告主にとって、テレビ広告と比べても倍の費用がかかるという。

 「誰かが映像コンテンツを1本リクエストしたとする。その場合、その人の全神経は映像に集中する」とMonahan氏は言う。「ただ、人間は複数のことを同時にできる。映像を見続けることもできるが、もし広告に興味をそそられれば、横にある(ディスプレイ)広告をクリックする可能性もある」(Monahan氏)。このような広告は、映像広告を伴うために、シンプルなバナー広告と比べるとクリックスルー率が3〜4倍高い。

 Googleは、同社の広告プラットフォームをYouTubeの映像プラットフォームと組み合わせる方法だけでなく、変化する消費者と広告主の需要を満足させるために、新たな広告形式の取り合わせを考案しなければならないと、広告業界幹部らは述べている。

 「広告の形式は、その変化に乗じるために進化し続ける必要がある」と映像配信会社Brightcoveのメディア戦略ディレクターを務めるAdam Gerber氏は言う。

 またTribal DDBのサンフランシスコ事務所に努めるエグゼクティブクリエイティブディレクターDorian Sweet氏は、このように付け加えた。「これらのすべてに欠けているのは、映像が双方向になりうるということだ。現在はまだテレビとほとんど変わらない。ただ始まって終わるだけだ」

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ

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