今度はうまくいくのだろうか。Consumer Electronics Showで、FSKベースのソフトウェアを搭載したeBook Readerのプロトタイプのデモが行われ成功していることから、既にCONNECT Playerよりはるかに先に進んでいる証拠だと指摘する者もいる。
しかし、一部の内部関係者は、次のように話している。「開発は大幅に遅れており、はっきりしたリリースの見通しもたっていない。ソニーのプログラマたちは、Kinomaのプロプライエタリな技術と標準ベースのウェブコンテンツシステムとの統合にまたもや悪戦苦闘している」(同関係者)
批評家たちは、CONNECT Playerの大失敗のせいで、ソニーのオンライン音楽ビジネスの計画は不安定の度を増し、14カ月の開発期間を無駄にした上、消費者人気もますますAppleに奪われる形になってしまった。
内部関係者によると、現在、旧CONNECT部門は大混乱に陥っているという。辻野氏は1月に同部門を離れた。退社したWiser氏は、デジタル音楽関連企業Liquid Audioの設立に参加し、デジタル音楽サービス分野に経験のある人間をソニーから引き抜きにかかっている。
ソニーも他のオンライン音楽企業との提携を模索しているが、具体的には何も決まっていない。とりあえずは、SonicStageの新バージョンに望みを託しているというところだ。そのSonicStageも、ソニー製のデバイスで実現すると既に発表済みの機能への対応を迫られることになるだろう。
ソニーは技術力も資金力もある大企業だ。それは間違いない。しかし、Appleと同じ土俵に上がるまでの道のりは、長く険しいものになるだろう。
「ソニーのプレイヤーは今でも、ほとんどの地域で、市場シェア2〜4位あたりにつけており、出荷台数も数百万台にのぼる」とEnvisioneeringのアナリストRichard Doherty氏は言う。「ただ、サービスソフトウェアに関しては相変わらずの苦戦が続いている」(Doherty氏)
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