プロプライエタリなドライバは、たとえきちんと働いたとしても、複雑な問題を引き起こす。「オープンソースのカーネルの場合・・・それにバイナリーモジュールを搭載すれば、顧客に同じレベルのサービスを提供する能力が低下してしまう」と、IntelのDirk Hohndel氏(Linuxおよびオープンソースストラテジー担当ディレクター)は述べている。
Red Hatは、ビジネス上の理由からプロプライエタリドライバの利用を避けていると、同社の最高技術責任者(CTO)であるBrian Stevens氏は言う。「大勢のユーザーの知恵を借りてより素晴らしいドライバにしたいと、なぜ思わないのだろうか。 オープンソースの開発に取り組む優秀な人たちは大勢いる」(Stevens氏)
Red Hatでは、グラフィックチップベンダーに対し、ハードウェアの詳細を公開してオープンソースのプログラマーを支援するよう呼びかけている。「われわれはスペックを完全に公開するよう彼らに直接求めてきた。現時点では実現されていないが、しかしあの呼びかけは私がおこなったものだ」(Stevens氏)
これと反対に、Intelはオープンソースのドライバを利用することで、NvidiaとATIに対する立場を改善できると考えている。この戦略は、Intelが以前に無線ネットワーク機能のサポートに関して採ったのと同じものだ。その結果、同社は早い時期にRed Hatから支援を取り付けることに成功していた。「Intelがオープンソースコミュニティと手を組んだことは、彼らにとって非常に強力なアドバンテージとなっている」(Stevens氏)
Intelには、自社が進めるグラフィック関連のオープンソースドライバソフト開発についての新たな計画があるが、Hohndel氏はその詳細を明らかにしなかった。「われわれの(グラフィック)ドライバはオープンソースだ。今後新たに興味深いものを出そうとしている。ただしまだ公開には至っていない」(Hohndel氏)
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