Verizonの広報担当者は、一部のテレビ番組をウェブで公開するDisneyの動きについて、Verizonは脅威を感じていないと述べた。また、今週アトランタで「National Cable and Telecommunications Association」というイベントが開催されたが、これに参加した各社の幹部も、Disneyの計画について特に心配してはいないと語っていた。
「視聴者があるモデルを棄てて、別のモデルの乗り換えると仮定することは憶測の域を出ていない」とVerizon広報担当のSharon Cohen-Hagar氏は述べている。「そんなことはかなり先の話だ。われわれが構築しているようなネットワークがあれば、市場がどちらへ進もうとも、それに対応できると確信している」(Cohen-Hagar氏)
実際に、各ケーブル会社もVerizonも、すでにオンデマンドの動画配信を行っており、視聴者は映画やテレビ番組を選んで、好きな時間にそれを観られるようになっている。また、Verizonは、番組を録画し、それを後で見ることができるデジタル録画サービスも提供している。
しかし技術の進歩によって、いづれは消費者がケーブル会社や電話会社のようなサードパーティと契約する必要もなくなる可能性がある。KontikiやEdgeStreamのような企業では、ネットでストリーミング配信される動画の画質向上に取り組んでいる。また、Cisco SystemsやMicrosoftなどでは、ユーザーがネットからダウンロードしたビデオをテレビで観られるようにする製品を開発している。
これらの進歩に加え、ブロードバンドの普及が今後も続くことから、いずれは膨大な数の人々がインターネットから直接ダウンロードしたテレビ番組を観られるようになる。JupiterResearchによると、2005年の時点で、ブロードバンド回線を利用していたユーザーの割合は全体の約55%だったが、2010年にはこの割合が69%に達すると見られている。
コンテンツプロバイダー側に、自ら番組のネット配信を行う意志があるとすれば、視聴者は単に検索エンジンを使って、観たい番組を見つけるだけでいいようになり、またいつでも好きな時にネットから直接それを観られるようにもなる。
今回のDisneyの動きによって、コンテンツ保有者がネット配信について以前よりも不安を感じていないことが明らかになった。また、ネット経由のビデオ配信を開始した企業はほかにもある。
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