アップルは本当にそれほどすごいのか - (page 2)

文:Michael Kanellos(CNET News.com)
編集校正:坂和敏(編集部)
2006年04月03日 13時02分

 アイデアに関しては別の問題もある。それは、いくらある人間が優秀でも、すべてのアイデアが優れているとは限らないということだ。Appleは、これまでいくつか失敗もしてきた。VLSIのCEO、Dan Hutcheson氏によると、リチウムイオンバッテリの発明家らがかつて、この技術をAppleに売却しようとしたことがあったという。

 「(当時のCEOだったJohn)Sculleyが、この話をCTOに伝えたんだが、このCTOはバッテリ技術など電子機器分野では重要ではないといって、このオファーを一蹴した。あの時もしリチウムイオンバッテリを手に入れていれば、Appleは携帯電子機器市場を独占できたはずだった」と、Hutchesonは最近出したニューズレターのなかに記している。

 また、今は無きAppleの「e-World」はAOLの二番煎じだった。NewtonやPippin(失敗に終わったTV対応のエンターテインメント端末)も時代より先を行き過ぎていたし、技術的に見てもそれほど優れたものではなかった。

 「Power Mac G4 Cube」や取っ手付きのiBook、花柄のiMac、iPod Shuffleなども、あまりぱっとしなかった。クパチーノから出てくる製品がすべてヒットするとは限らないということだ。

 それでも、Appleがいまだに非常に面白い会社であることには変わりはない。事実、Fujitsu-Siemensが与える文化的影響についての議論というのは聞いたことがない。

著者紹介
Michael Kanellos
CNET News.comの編集者。ハードウェア、科学、研究開発分野、新興企業などの分野を幅広くカバーしている。コーネル大学とヘースティングズカレッジで弁護士の資格を取得。弁護士、フリーのライターなど、さまざまな仕事を経験している。

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