「4ウェイ」システム
概要:Hewlett-Packard(HP)は南アフリカで「441 System」と呼ばれるコンピュータの実験を行った(HPには、移動式フォトスタジオ用の太陽エネルギーを利用したプリンターやカメラもある)。441は、4人のユーザーが同時に利用可能で、それぞれに専用のキーボードとモニターが割り当てられている。HPによると、同じユーザ数でハードウェアの購入費を比較した場合、Linuxベースの441は最大50%のコスト削減になり、また保守および運用コストは最大65%の削減になるという。
長所:SUV PCとシンクライアントのハイブリッドである441は、同時に利用できるユーザーの数が一般のPCよりも多く、しかもシンクライアントのような処理速度の遅さもない。さらに多くの国で深刻な問題となっている言語の多様性にも対応している。
短所:HPはこの計画を中止してしまった。
Linuxシステム
概要:ブラジルは何年も前から、Linuxベースのデスクトップの普及に取り組んでいる。しかし、この計画は政府のお役所仕事が原因でほとんど頓挫した状態にある。
長所:Microsoft製品よりもLinuxを使うほうが、PCの取得価格は明らかに安くなる。Microsoftが発展途上国向けに「Windows XP Starter Edition」を出したことで、Linuxのコスト面での優位性はいくらか失われたが、それでもStarter Editionは標準のWindows XPほど柔軟ではないとする批判の声もある。
短所:Linux自体が問題。Linuxは確かに動くが、アプリケーションの不足や互換性の問題があり、結局ユーザーがWindowsに寄っていってしまう。中国のPC販売業者によると、Linux搭載PCを購入した後、Windowsの違法コピーをインストールする顧客も多くいるという。
AMDの「Personal Internet Communicator(PIC)」
概要:PICはAMDが設計した携帯用端末で、消費電力の少ないプロセッサを搭載し、Windows CEで動作する。マシンの価格はモニターなしでおよそ180ドル。ほとんどの人はISP経由で、インターネットサービスと一緒に購入している。
長所:PICはすでに販売されており、通信キャリアが同製品を販売している。すなわち、PICの場合、いくつかの大きなハードルはすでにクリアされているということになる。デザインや機能に関しては、100ドルPCと似ているが、OSがMicrosoft製なので、互換性の問題はほとんどない。PICは持ち運びが可能で、モニターを内蔵している。
短所:モニター付きの完全なPCと、それほど価格が変わらない。PICはインドとカリブ諸島で販売されているが、売れ行きは芳しくない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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