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マイクロソフトのVisual Basicをめぐる綱渡り

2005/03/28 21:29
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 Visual Basicを利用する数多くの開発者から抗議を受けたMicrosoftは、計画の撤回には応じていないものの、いくつかの方策を講じて友好的な関係を維持しようとしている。

 MicrosoftのS. "Soma" Somasegar(開発ツール部門コーポレートバイスプレジデント)は、CNET News.comに対し、Visual Basic 6(VB6)の無償サポートを今月末で終了する計画は「絶対に」撤回しない、と語った。

 Microsoftが、1998年に投入したVB6の無償サポートを打ち切るとの判断を下したことを受け、同ツールを利用する開発者の一部から抗議の声が上がっている。そのなかには、同社と緊密な提携関係にある顧客も含まれている。

 Somasegarは、この決定の背後にあるMicrosoftの意図について、VB6のユーザーが現行バージョンにあたるVisual Basic.NET(VB.NET)へ簡単に移行できるようにすることだと説明した。

 同氏によると、このために、同社は今年半ばに出荷予定のVisual Basic 2005にいくつかの強化機能を追加し、Visual Basicユーザーにアピールするような使いやすさを実現する機能を「復活」させることにしているという。このなかには「Edit and Continue」という人気の高い機能も含まれる。

 Microsoftはさらに、月末までに「VB6 Upgrade Center」をMicrosoft Developer Networkウェブサイト内に開設することも計画している。このページには、Visual Basic.NETを覚えるのに役立つ技術情報が掲載される。

 「これは、『夕食に魚料理を出すのと、魚の釣り方を教えるのとどちらが良いのだろう』という類の話だ。われわれは2年ほど前に、自分たちのエネルギーや労力を、顧客が簡単にスキルを移行できるようにする作業に費やすべだということに思い当たった」(Somasegar)

 MicrosoftがVB6開発者のVB.NETへの移行支援を目標に掲げる一方で、多くの開発者は同社の努力が十分でないと指摘する。

 3月8日には、不満を抱くVB6ユーザーらが、Microsoftの無償サポート打ち切り計画に反対する嘆願書を提出した。

 このグループを率いているのは、Microsoftと関係の深い「Most Valued Professionals(MVP)」と呼ばれるパートナー企業で、彼らはMicrosoftに対して旧バージョンのVisual Basicの開発継続と、顧客の既存アプリケーションに対する投資保護を促している。

 VB6からVB.NETへの移行は、大半のMicrosoft製品のアップグレードのように簡単なものではない。Microsoftは、2001年にVB.NETを発表した際、基盤となるプログラム言語に大幅な変更を加えていた。

 1990年代後半に決定されたこれらの決定は、当時人気の高まっていたJavaに対抗するためのもので、Visual Basicを業務アプリケーションの開発に利用できるツールにする目的があったと、Directions on MicrosoftアナリストのGreg DeMichillieは指摘する。VBのユーザーは推定で300万人いるといわれている。

 「Microsoftは、VB利用者がJavaなどに流れることを真剣に心配していた。そのため、VB.NETの開発にあたっては、VB6との厳密な互換性実現は重要な目的ではなかった」(DeMichillie)

 基盤となる言語が変更されたことから、旧バージョンのVisual Basicで書かれたコードの移植は、通常のアップグレードよりも困難になってしまった。また、VB.NETはVB6とは完全に異なる言語になってしまっているため、開発者にとっては修得が大きな負担になる、といった批判もある。

 Evans Dataの調査によると、VBを利用する開発者のうち、44%がVB6を使う一方、VB.NETを利用しているのは34%だという。Evans Dataの調査コンサルタントJoe McKendrickは、この数値について2002年末のVB.NET登場時から変わっていないと述べている。

 Microsoftのサポート打ち切りに抗議するこの嘆願書には、222社のMVPを含む2000名以上の開発者が署名している。そして、この嘆願書がVB利用者のコミュニティで、議論に火を付けた。

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