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Mac miniと私

2005/01/28 10:00
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 私が買い物をするのは誰かの買い物につきあうときぐらいだが、土曜日の朝、なんとショッピングセンターでMac miniを買ってしまった。とても気分が良い。

 片手で息子を、もう片方の手で梱包用の箱に直接取っ手を付けた(「袋は要らない」が私の流儀)「ヘッドレス(ディスプレイなしの)Mac」を抱えて帰宅すると妻が「どうして?」と尋ねる。

 「何が?」と答えた。何しろ私のお気に入りのモットーは「気の向くままに」である。

 それに、別に大枚をはたいたわけでもない。なにせ、たったの499ドルで、コンピュータとDVDプレイヤーが手に入ったわけだから。これで家にあるハイビジョンテレビと組み合わせれば、ホームメディアセンターの出来上がりというわけだ(おっと、もう1台のMacにiLife 2005をダウンロードしたから、プラス79ドルだな)。それにMac miniは、消費者でありジャーナリストでもある私の好奇心も満たしてくれた。

 私は2歳になる息子ミッチェルといっしょにカリフォルニア州マーチン郡のApple Storeに出かけていった。朝の8時45分である。Mac miniとiPod Shuffleの店頭販売開始とあってショップは通常より早く9時に開店した。

 冷え込んだ霧の朝だったので、モールは閑散としていたが、Apple Storeの前には20人くらいの行列ができていた。iPod Shuffleが欲しいというおばあちゃん(「朗読本を入れて聞くのよ」)から、親子連れ(「いとこがAppleの社員なんだけど、この値段なら彼の社員割引を使わせてもらう必要はないわね」)、そして10代の若者(「お目当てはShuffleさ」)まで、老若男女さまざまなAppleファンがいた。よおし、俺もMac miniを買うぞぉ。

 ドアが開くと、皆、意気込んで店内に入っていった。「みんな、興奮してるかい?」と店員が聞くと、皆「イェース」と答えた。しかし、店員が悪い知らせを伝えると皆の笑顔もすぐに消えてしまった。iPod Shuffleは在庫切れなのだという。店員は客を逃がすまいとオンライン注文させようとするが、それだと2〜3週間はかかる。ほとんどの人はうんざりして帰ってしまった。

 行列が急に短くなって、私たちが先頭になった。Mac miniを購入して30分ほどで帰宅。さっそく、ヘッドレスMacを居間にあるシャープのハイビジョンテレビに接続する。ミッチェルはさっそく、大画面で「Finding Nemo」や「Dora the Explorer」を見始めた。DVI接続なので画質が良い。その後、iPodをこの小さなMacにつないで「Ralph's World」を聴いた。操作には手持ちのデスクトップMacで使っているワイヤレスキーボードとマウスを借用した。

 しかし、ホームメディアセンターの完成にはまだほど遠い。ネットもやりたいし、自宅のWi-Fiネットワークにある音楽や写真も共有したい。しかし、この店頭販売モデルにはワイヤレスカードが付いていないのだ。実はそれは分かっていたのが、とにかくすぐに使ってみたかったのである(そう、「気の向くままに」だ)。来週、カードをインストールしてもらったら(79ドルかかる)、本格的にホームメディアセンターの構築にかかるつもりだ。それまでは、ケーブルモデムのある私の書斎にMac mini(もう「Mini Me」というニックネームを付けてしまった)を持ってきて、ネットにつなぐことにする。

 Mac miniがお買い得なのは分かっている。台所にある小さめの薄型テレビにつなぐこともできるし、タホー湖にも持っていけるし、仕事でも使える。オリジナルの「Web TV」がまだガレージにあるから、そいつと組み合わせればちょっとした金持ち気分にもなれる。

 しかし、Mac miniは誰にでもお買い得というわけではない。小さすぎるという人もいる(お馴染みの起動音までminiだと小さめに聞こえる)。それに、実際にはそれほどお買い得でもない。DellのWebサイトによると、同じ値段で、液晶ディスプレイ付きのフル装備のデスクトップPCが買えるという。

 私だって手持ちのIBMのラップトップとヘッドレスMacを交換するかと言われればいやだ。IBMのラップトップは中身もスタイルも気に入っているからだ。

 Mac miniを買ったことの一番の収穫は「Macおたく」を思い出したことだ。ちょうど、Gizmodoで最近ネタにされていたが、読んでみると面白い。「Announcing Apple iProduct」と題する広告には、次のようなMacおたくの言葉が並んでいる。「少し変わっただけだろうって? 既存製品の焼き直しだって? 関係ないね。Appleが新製品として出すんだから君は買うに決まっている。絶対欲しくなるさ」。

 しかし、Appleがもたらした教訓は真剣に受け止める必要がある。Steve Jobsは大学をドロップアウトしたクチで、MBA取得者ではない。しかし、多くのMBA取得者と違って、彼には、良い製品を作って売れば客はやってくる--週末には店の前に行列さえできるのだ、ということがよく分かっている。

 株価を気にする必要などない。iPodは、まだ発売から3年目だが、Appleの売上げの3分の1を占めている。

 たいした業績である。10年前、Appleはほとんど倒産寸前の状態だった。数億ドルの赤字を抱え、数千人の社員を解雇した。Bill Gatesは次のように言っている。「AppleはApple IIで大ヒットをとばし、Macintoshも大ヒットさせた。そしてiPodである。すばらしい。3つも大ヒット商品を生み出した会社はほとんどない

 コンピュータビジネスでヒットをとばしているのはAppleだけではない。業界がそれだけで満足するはずがない。不公平にならないように言っておくと、「Halo 2」(Xboxの大ヒットゲームタイトルの第2弾)も、リリース直後から大ヒットとなった。

 さて、私はしばらく買い物は他の人間にまかせて、自分は傍観するつもりだ。でも、ファベルジェ(宮廷用に製作された精巧な金細工)を模倣したイースターエッグ型のコンピュータが発売されたら、またショッピングモールに出かけていくかもしれないかもしれない。

どこか作ってくれないかな。

筆者略歴
Jeff Pelline
CNET News.com編集者

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