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次世代のキーボードを試してみた

2004/08/04 10:00
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 コンピュータユーザは新しいタイプのキーボードに適応できるだろうか。

]/$!@<$![, yes.

 おっと、失礼。キー入力を間違えてしまった。正しくは、「Sometimes, yes.(場合によってはできる)」だ。実は今、FrogPadの片手入力キーボードを使う練習をしていて、間違って、Symbolキーをロックしてしまったので、その他のキーの入力がシフトされてしまったのだ。

 FrogPadは、現在世界中で活躍しているキーボードを刷新する数少ない代替入力装置の1つで、20個のキーが手のひらサイズに納められている。まもなく発売になるこのキーボードは、クラムシェルケースに入っており、スマートフォンに装着し、小型ラップトップPC代わりに使えるようになっている。

 このキーボードは、従来のものと比べると、確かに全体的には小さいのだが、それでも1つひとつのキーの大きさは19ミリ四方で変らない。「大きなAmerican SUV並みの手でも押せるようにした。何もかも片手できるようにしたかったので。104 キーボードではそれは不可能ですよね。」とFrogPadのCIO、Linda Marroquinは言う。

 Canestaという別のデバイスメーカーは、受話器メーカー向けに仮想キーボード用のコンポーネントを出荷し始めた。このデバイスは、フルサイズキーボードのレーザーイメージを使って、指の動きをキーストロークに変換する。

「彼ら(FrogPad)は技術力はあるが、何をするかまだ決めていない」とCanesta の営業マンは言う。

 従来のQwertyキーボードは、長い間批判的な人々から攻撃されてきた。彼らの考えでは、Qwertyのキーボードは19世紀の植字工の陰謀によって、なんの疑いももたない民衆に押しつけられたものだという。

 一説によると、マウスの発明者Doug Engelbartは、入力スピードを高め、ユーザ間のコラボレーションを促進する可能性のあるさまざまなマルチキー入力デバイスを思いついたという。しかし、効率を上げるためにタイピング技術を覚え直す人などほとんどいないことは、その後の歴史が示している。

 上記のキーボード会社は哲学になど興味はない。彼らが目指すのは物理的なサイズをいかに小さくするかだ。インテリジェントな携帯端末やiPodなどのデバイスが人気を集めているが、これは1998年当時のデスクトップPC(または内蔵のハードディスク)に匹敵する機能を持つデバイスを、今やポケットに入れて持ち運べる時代になったことを意味する。

 小型化への動きは、携帯情報端末(PDA)から始まった。PDA向けの折りたたみ可能なフルサイズキーボードも登場したが、あっという間に消えてしまった。しかし、消費者は、BlackBerryやTreo 600の小さなキーや親指タイプに難なく適応した。

 上記の新しい小型キーボードがBlackBerryスタイルのキーボードに対抗できるかどうかを断言するのは難しいが、それでも技術の面では非常に面白い。

 FrogPadは文字、数字、句読点を表す15個のキーと、各キーのトップ名を変更する4つのキー、および大文字用Shiftキーから成る。このキーボードでページ移動操作も行える。

 Eのキーを押すと、期待どおり"e"という文字が打たれる。しかし、他のキーとの組み合わせによっては、"z"(E+Space)、驚嘆府(E+Symbol)、%記号(SymbolキーをロックしてE+Space)、数字の6(E+数値キー)、CRTL機能の実行(数値キーをロックして"z")などに変わる。

 キーを組み合わせること(すなわちコード)も可能である。「コンピュータはキーを放すまでデータを受け取らないからだ」とMarroquinは説明する。従来型のキーボードでは、キーを押し込んだときにデータが入力されるため、コードを実現するのは難しい。

 FrogPadの設計上の特徴は、人間の指の自然な強さに合わせているところだ。最も使われる英単語"the"を打つには、人差し指、中指、薬指の3本を使う。"then"と打つには、中指を下方に移動してNのキーを打つ必要がある。母音はすべて、最も力の強い人差し指で打つ。

 FrogPadの共同創設者であるKenzo Tsubaiはこのアイデアを1990年半ばに思いついた。当時彼は、マンガの日英翻訳をやっていた。片手でコピーを持ったまま、もう片方の手でタイピングしなければならないことがあったが、それがこのキーパッドを思いつくきっかけになった。その頃、Marroquinは南米の電話会社の代理人を務めており、そのためにコロンビアで一時的に誘拐された経験がある(土地の強面の若者がボゴダ空港で彼女を連れ去ろうとしたが、人間違いだと分かると、荷物のあった場所に彼女をおろして立ち去った)。彼女はTsubaiの妻を知っており、彼のキーパッドのアイデアを商用化する準備を開始した。

 FrogPad のキータイピングは最初、なかなか覚えられない。Qwertyのキー位置をどうしても探してしまう。このクセを直すには時間がかかる。

 ファンクションキーを押すときも、指がなかなかうまく動いてくれない。必要なキーをすべて同時に押そうとしてしまうからだ。例えば、大文字の"L"は、Hのキー、Shiftキー、スペースの順番に押す。すべてのコードが、Deep Purpleの"Smoke on the water"の演奏を覚えるような感じになる。

 ファンクションキーをロックする方法を覚えると、余分な指の動きがなくなる。Shift キーもシーケンシャルである。いったん押して放すと、次に打つ文字が大文字になる。

 結局、どの瞬間でも、1本の指、もしくは1本の指と親指のコードを使う。つまり、親指ともう1本の指ではさむような動きをする。この動きができることで、我々霊長類は齧歯(ゲッシ)類より優位に立つことができたのだ。

 対照的に、Canestaのキーボードは新しいことを覚える必要が一切ない。その代わり、キーがないことに慣れる必要がある。FrogPadを使うときと同じように、しばらくは自分の指とにらめっこしながらの操作になるだろう。しかし、良い面もある。このキーボードは光でできているので、パンくずがキーの間に入り込むことはない。

筆者略歴
Michael Kanellos
CNET News.comのエディター。担当分野はハードウェア、科学・調査関連、およびスタートアップ企業など。コーネル大学とカリフォルニア大学ヘイスティング校法律学部を卒業、過去には弁護士や旅行関係のフリーライターとしての経歴も持つ。

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