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WebFountainで次世代の検索に挑むIBM

2004/02/23 10:00
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 データの山から「意味」を見いだすことができれば、インターネットはビジネスインテリジェンスの宝庫になる可能性がある。

 IBMはスーパーコンピューティングプロジェクト「WebFountain」をウェブ検索の次の主役にしたいと考えている。ClearForest、Fast Search & Transfer、Mindfabricといった企業と同様に、IBMは似通ったページのリンクを羅列するだけでなく、意味と文脈を探るデータマイニングサービスへの需要を喚起しようとしている。

 この途方もない挑戦は、スーパーコンピューティングの限界を押し広げ、世界最大のドキュメントの宝庫であるインターネットの新しい可能性を開くものになるだろう。Googleをはじめとする従来型の検索エンジンは、検索語を特定のページと結びつける方法に関して、すでに行き詰まり状態だ。WebFountainやその他のプロジェクトが目指しているのは、これとは桁違いに複雑な作業である。

 「あるトピックに最もマッチするページを見つけるのが検索だとすれば、トレンドを見つけるのがWebFountainだ」とIBMのAlmaden Research Centerで同プロジェクトのチーフアーキテクトを務めるDan Gruhlはいう。Almaden Research Centerは米カリフォルニア州サウスサンノゼにある同社の研究所だ。

 インターネット上のデータから意味を引き出すのはウェブ検索の理想だが、今はまだ夢の範囲を出ていない。しかし、ウェブをビジネスに利用する企業が増えれば、インターネットから価値を引き出そうとする企業が増えるのは時間の問題だとアナリストはいう。すでに多くのソフトウェアメーカーがその方法を模索している。

 IBMは、4年目を迎えてようやく形になってきたWebFountainプロジェクトでこのトレンドに乗ろうとしている。この野心的な研究を支えているのは、ウェブの構造化データと構造化されていないデータ、ストレージと計算能力、そしてIBMのノウハウだ。

 WebFountainがものになるかどうかはともかく、IBMはこのテーマに並々ならぬ関心を抱いている。というのもIBMは、ハードやソフトを自前で購入するのではなく、必要な処理能力だけを中央のプロバイダからレンタルするという新しいコンピューティングモデルを提唱してきたからだ。WebFountainはこのユーティリティコンピューティング構想にぴったりと当てはまる。IBMはこのプロジェクトを通して、ソフトウェアメーカーにデータマイニング機能を切り売りするバックエンドの仕組みを構築するつもりだ。

 2月はじめ、IBMはWebFountainの初期事例の1つとして、ソフトウェア企業Semagixと共同で金融機関向けマネーロンダリング対策システムを提供すると発表した。最初の導入先はCitibankになる予定だ。

 IBMとSemagixは何カ月もかけて、マネーロンダリング防止アプリケーションの開発にひそかに取り組んできた。これはテロ防止の目的で2年前に成立した米愛国法に準拠している。

 2社が共同開発したのは、従来は担当者に一任されてきたプロセスを自動化するシステムだ。担当者はこれまで、顧客の名前とマネーロンダリング容疑者のリストを手作業で照会していた。

 「これは典型的なITソリューションだ。単に人間の作業を自動化するだけではない。大量のデータを手作業で分析するのではなく、構造化されていないウェブデータを整理し、重要な情報を発見できるようにしている」とWebFountainのバイスプレジデントRob Carlsonは説明する。

 マネーロンダリングフィルターへの関心の高まりを示すように、Fast Search & Transferも先日、金融機関向けに同様のアプリケーションを発表した。アナリストによれば、最初の顧客はCap Geminiになるという。

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