FujiSankei Business i.
2007/12/07 10:34
総務省の「通信・放送の総合的な法体系に関する研究会」(座長・堀部政男一橋大名誉教授)は6日、通信・放送関連の9つの法律などを「情報通信法(仮称)」として一本化するよう提言する報告書をまとめた。通信と放送を別々に規制する現行の法体系を再編し、伝送設備▽伝送サービス▽コンテンツ(情報の内容)−など事業階層ごとに規制を整備する。また、インターネットに絡むトラブルや犯罪対策として、ネットのコンテンツに規制をかける方策も示した。
法体系の改革は、ブロードバンド(高速大容量)通信の普及や情報通信技術の革新がもたらした社会構造の変革、生活スタイルの多様化に対応することが目的。また、規制緩和を進め、通信・放送産業の活性化や市場拡大を図る狙いもある。総務省は2011年の法制化を目指し、年明けから審議会で詳細を検討する。
報告書は、NHKや民放を規制する放送法など放送関連の4法、NTT法、NTT以外の電話会社やネット接続業者を規制する電気通信事業法、電波法などの一本化を提言。電波などの免許制度も見直して事業の自由度を高めれば、より柔軟なサービスが可能になると指摘した。
具体的には、免許事業者が活用していない電波帯域を他の事業者に貸し出すことや、通信と放送の垣根を越えて映像を配信する融合サービスなどを挙げた。斬新なビジネスモデルを生み、放送・通信業界の国際競争力を高める可能性がある。
一方、通信・放送による人権侵害や犯罪などの被害を防ぐ利用者保護も掲げた。このため、コンテンツを「特別な社会的影響力」に応じて3段階に分類。地上波放送は「特別メディアサービス」、CS(通信衛星)放送などは「一般メディアサービス」、ホームページなどは「オープンメディアコンテンツ」とし、有害情報対策などの規制を設けるとしている。
ただ、「影響力」の定義や分類の基準ははっきりせず、政府がメディアを選別して規制し、表現の自由を脅かす危険性もある。研究会メンバーの一人は「議論はまだ未成熟」と、事業関係者を含めた幅広い検討が必要と指摘するなど、実現への課題は多い。
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