最終更新時刻:2009年7月11日(土) 10時00分

NTT西、光回線サービス競争激化で「1府県1支店」復活

FujiSankei Business i.

2005/04/25 14:36  

NTT西日本(大阪市中央区)は、光ファイバー回線サービスの営業力強化を狙いに、リストラでいったん廃止した「1府県1支店制」を事実上復活する。電力系通信会社との顧客獲得競争が激しさを増しているためで、現在9つの「支店」の傘下にある14の「県域支店」に支店並みの機能を持たせる。25日に開催する同社の支店長会議で、森下俊三社長が表明する見通しだ。

 NTT西は2002年のリストラ策の一環として、1府県1支店体制を廃止し、それまでの30支店を16支店に集約。16支店のうち大阪支店など9支店の傘下に営業だけを行う県域支店を14置く体制にした。今回新たに、県域支店に営業企画や通信設備の各部門の機能も持たせる。時期や人員配転などは各支店長の裁量に委ねる。県域支店は事実上、「支店」に昇格し、再び1府県1支店制度が復活することになる。

 インターネットを高速大容量で利用できる光回線市場は、電力系とのシェア(市場占有率)争いが激化。NTT東日本(東京都新宿区)の場合だと、有線放送大手のUSEN(東京都千代田区)など非電力系も含めて競合相手が多いが、主戦場は首都圏に絞られている。これに対し、NTT西は中部、関西、中国、北九州圏と市場が広い。

 とりわけ近畿2府4県では関西電力の通信子会社、ケイ・オプティコム(大阪市北区)に押され気味。ケイは、NTT西が5月中旬から始める光回線を使った次世代電話の一戸建て向け光IP(インターネット・プロトコル)電話を04年8月から提供しており、月額料金も1000円程度安い。今月1日からは現行速度を10倍上回る日本最速のネット接続サービスの試験提供を始めるなどサービス内容、料金の両面でNTT西を突き放している。このため、NTT西は地域営業体制の早期立て直しを迫られていた。

 NTT西の光回線サービス「Bフレッツ」の累計契約件数は77万9000件(05年3月期末)。06年3月期には1年間で80万件を獲得する計画だが、「地域営業を強化しないと目標値は達成できない」(同社役員)と危機感を強めていた。

【光ファイバー回線サービス】
 光ファイバー回線は、光信号を通す通信ケーブルのことで、ガラスやプラスチックの細い繊維でできている。電気信号を通す従来の銅線のケーブルと違い、通信速度が大幅に速く、長距離の通信でも信号の減衰がほとんどないのが特徴だ。一般家庭向けには、通信速度が毎秒100メガ(1メガは100万)ビットで動画がストレスなく視聴できるサービスが主流。ちなみに従来の銅線による電話回線は約50キロビットだ。
 総務省の調べによると04年末の全国普及件数は約243万件。そのうちNTT東西地域会社の「Bフレッツ」のシェアは6割強。NTT東西は05年度に両社合わせて180万件の新規加入者の獲得を目指している。

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