CTIA Wireless 2006開幕直前情報--今年の焦点はこれだ - (page 2)

文:Marguerite Reardon(CNET News.com)
翻訳校正:坂和敏(編集部)
2006年04月04日 11時07分

 CDMA(Code Division Multiple Access)やUMTS-HSDPA(Universal Mobile Telephone System-High Speed Downlink Packet Access)の新バージョンなど、次世代の携帯電話技術では現在よりも高いデータ転送速度を実現できる。Nortel NetworksとQualcommは先週、UMTS-HSDPA標準で7.2Mbpsのダウンロード速度を実現したと発表した。両社はCTIAでデモを行い、この高速転送機能を披露する。

 Sprint NextelはWiMAXとOFDMに最適な2.5GHz帯を大量に確保しているが、同社ではすでにこれらの技術の研究を進めており、2006年なかばまでにはどの技術を採用するかについて判断を下すと見られている。

 通信機器メーカー各社は、携帯電話機へのTVブロードキャスティング用に使われる新しい技術の説明やデモを行うことになっている。CTIAではデジタルビデオ・ブロードキャスティングハンドヘルド(DVB-H)やMediaFloなどの展示を目にすることができるだろう。

 これらの技術は、複数のデジタルオーディオやライブ/録画済みビデオ番組のチャネルを携帯電話機にブロードキャストするために考えられたオーバーレイネットワークをつくり出すもので、これを使えばビデオデータを扱っても携帯電話用のネットワーク容量を大量に占有されず済む。どちらの技術も、2006年中に商用利用が開始されると見られている。Crown Castleの子会社ModeoはDVB-Hサービスを提供することにしており、またQualcommのMediaFlo部門では一部の市場で同社のサービスを提供する。Verizon WirelessはすでにMediaFloのサービスを利用する契約をしている。

 技術やネットワーク関連の話題に加え、業界の専門家らは仮想移動体サービス事業者(MVNO)にも目を向けるだろう。MVNOとは携帯通信事業者からネットワーク回線を借り受け、独自のサービスを提供する企業のことを指す。ESPNやDisneyのような有名ブランドは認知度の高さを利用して、特定の市場セグメントをターゲットにしたサービスをそれぞれ立ち上げ(ようとし)ている。ESPNはハードコアのスポーツファンに焦点を絞ったサービスを今年のスーパーボウルの間に立ち上げた。また今週CTIAでデビューするDisney Mobileは家族や母親を対象にしている。

 その他のMVNOには利用すべきブランドはないが、かわりに特定の年代や性別の人々に照準をあてている。韓国のSK Telecomと米ISPのEarthLinkはHelioというジョイントベンチャーを設立し、ハイテクに詳しく流行に敏感なユーザー層に狙いを定めている。EarthLink創業者のSky Daytonが率いるHelioは2005年に設立され、現在は韓国における携帯電話利用のカルチャーを米国にもたらそうとしている。米国に比べ、韓国では携帯電話サービスがはるかに進んでおり、利用者がマルチメディアやエンターテインメント関連の機能に使う金額も格段に多い。Helioのサービスは今年中に開始される見通しだが、同社はCTIAに出展し、同社の新しいサービスを売り込む予定だ。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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