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海外進出を狙う米VoIP事業者がメキシコやインドを避ける理由

2005/05/17 21:21
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 今年アジア市場進出を開始するVoIPサービスプロバイダのVonageは、最初の進出先をシンガポールにほぼ決定した。

 Vonageの最高財務責任者(CFO)、John Regoは最近行なわれたインタビューの中で、「シンガポールの一番の魅力は」と尋ねられ、同国の公益事業を規制する当局がインターネット電話事業者に対し「とても協力的」な点だと答えた。さらに同氏は、(シンガポールと)同じく規制当局が協力的な日本や韓国もVonageの進出先候補に入っている、と付け加えた。

 Vonageの経験が示す通り、競争の激しい米国市場を嫌って海外での事業拡大を狙う米国のインターネット電話事業者は、国外のネット電話事業者を大歓迎する国とそうでない国に2分されていることに気付きつつある。

 そのような事情から、2001年以来、VonageなどのVoIPプロバイダに投資された16億ドルのうち、大半の資金が西欧、北米、シンガポール、韓国、日本に流れている。これらの国々では、電話業界の競争激化により、電話料金が低水準で推移する一方、技術革新はさらに進んでいる。

 しかし、海外のVoIP事業者に親切な国がある一方で、メキシコのような国も存在する。かつてメキシコで初めて外資系の電話会社が国際電話サービスを販売しようとした際、同国の電話事業を独占していた地元企業はネットワークケーブルを切断して抵抗したとされる。その後数十年が経過した現在も、メキシコの独占的電話事業者であるTelmexは、ライバルのIPプロバイダを潰すため、インターネットトラフィックをフィルタリングし商用のVoIP通話を遮断するという強硬手段に訴えていると言われている。この点についてTelmexの広報担当者にコメントを求めたが、回答は得られなかった。

 メキシコ以外にも、規制当局者が非協力的である、あるいは絶対的な力を持つ独占企業が存在するなどの理由から、絶対に進出すべきでない国とされているのが、インド、パナマ、カタールの3カ国だ。

 Regoは、「現在は、規制システムが(外国企業の進出に)適していることが大変重要だ」と述べ、さらに次のように続けた。「堅固に身を固め自衛する独占企業が存在する国、政府が電話インフラを統制管理している国、さらにインドのように電話インフラが国家によって支配されている国は、現時点では、外国企業による電話市場への進出を望んでいない。」

 Telmexは現在、同社のインターネット接続サービスを利用してVoIP電話を掛けていると見られる顧客のブロードバンドアクセスを遮断しているとの批判を浴びている。そのため、同社の事業活動は最近、米国当局者や将来競合関係になると見られる企業の注目を集めた。

 「われわれは次のような疑問を投げかけている。すなわち、ある企業がポートを遮断すれば、それが一種の差別であることは明白だ。しかし、果たしてその行動は適切といえるだろうか」と米国のある通商担当官は述べている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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