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MPLS、ついに到来か--通信業界が期待を寄せる「次の大物技術」

2004/02/10 10:32
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 「マルチプロトコル・ラベルスイッチ」(MPLS)技術は、何年も前から話題ばかりが先行してきたが、ひとつのネットワーク上で音声やビデオ、データを扱うサービスの需要の高まりを受けて、ようやく一般的に普及し始めた。

 ネットワーク機器メーカーは長い間、MPLSを通信業界にとっての次の重要な技術として売り込んできた。MPLSはシンプルで、またコスト削減と新たな収入の機会をもたらす、というのが彼らの売り文句だ。これに対して、通信キャリアなどの顧客は、ようやくいま機器メーカーの話に耳を貸すようになってきている。その背景には、VoIPなどのアプリケーションによって、従来の音声ネットワークの重要性が徐々に薄れてきたなどの要因がある。

 長距離通信大手のSprintは最近、MPLS技術を使用した仮想プライベートネットワーク(VPN)サービスを発表したが、これはMPLSへの関心を示す最新例といえる。Verizon Communicationsも、2004年の予算の多くを、通常の交換機ではなくMPLS対応の機器の購入に費やすことになると述べている。

 ベンダー側のMPLSに関する動きもにぎやかだ。AlcatelやCisco Systems、Juniper Networks、Nortel Networksなどの各社は、今週パリで開催される「MPLS World Congress 2004」というイベントで、各々の最新技術を発表するべく準備を進めている。MPLS and Frame Relay Allianceが主催するこのイベントでは、メーカー各社がさまざまなMPLS対応機器同士の相互運用性をデモする予定だ。

 「MPLS VPNは、どの大企業顧客のロードマップ上にも出てきている」とBurton Groupのシニアコンサルタント、Irwin Lazar。「そのため、MPLS VPNを提供しない通信キャリアは、顧客獲得争いの土俵に上がることすらできない、といったことがよくある」(Lazar)

 ほとんどの通信キャリアでは、データ用のIPネットワークと、それとは別の音声用の交換機を使ったネットワークを、それぞれ1つずつ使用している。だが、(音声とデータが)「融合した」ネットワークアプリケーションへの需要が高まるにつれて、通信キャリアや企業各社は、異なる技術間に存在するギャップに橋をかけ、最新のアプリケーションやサービスすべてをサポートできるシームレスなバックエンドを提供したがっている。

 従来交換機を使ったネットワーク上で稼働していたアプリケーションを、インターネットなどのIPベースのネットワークに移行させる際に生じる問題の多くは、MPLSの利用によって軽減できる。MPLSは、あらゆるタイプのトラフィックを処理できるので、通信キャリアはインフラの中核部分にMPLSを採用することで、自社の全ネットワークからのトラフィックを単一のネットワークに収束させ、運営コストを削減することができる。

 だが、大規模なインフラの変更は一朝一夕には進まないもので、とりわけ大手の既存業者にはその傾向が強い。こうした通信キャリアは、従来の電話網構築に数十億ドルもの巨費を投じてきており、また現行のネットワークにある機能はすべて、新しいネットワークでも実現されなくてはならないとして強硬な姿勢を崩さない。その結果、MPLS技術を使った(音声とデータの)収束への動きは、これまでゆっくりとしたものだった。その一方で、通信キャリア各社は、新しいVPNサービスから収益を上げるためにMPLSの採用を進めている。

 AT&T、British Telecom、BellSouth、Equant、Level 3、MCI、そしてNTTコミュニケーションズなどの各キャリアでは、すでにMPLS VPNサービスを開始している。また、Verizonは第4四半期中に行われた電話会議の中で、同サービスを2004年度の第2四半期に立ち上げる見込みだと述べている。いっぽう、これまでMPLSに批判的だったSprintも、新たなMPLS VPNサービスを始めると、2週間前に発表している。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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