NTTコミュニケーションズが2001年より実施している、ベンダーに依存しない一般IT技術の知識を計る資格、.com Masterことインターネット検定。現在、自らがパソコンを使ってインターネットでの情報の受信、活用ができ、他の利用者をサポートできるレベルである「シングルスター」と、自ら小規模な常時接続環境を構築した上で情報発信でき、他の利用者への指導が可能な一歩進んだレベル、「ダブルスター」の2段階の資格が用意されている。これに今年、2つのレベルが追加されることになる。10月より実施予定の「.com Mate」、そして12月より実施予定の「.com Masterトリプルスター」だ。
.com Mateは、.com Masterより初級レベルで、パソコンやインターネットを活用するための基礎能力を計るもの。また、トリプルスターは、.com Master最上級レベルで、インターネットを利用したネットワークの設計・構築・運用ができる能力を計るためのものだ。
「インターネットの利用者は拡大しているが、せっかくプロバイダと契約しても、メールをやりとりする相手がいない、インターネットサーフィンも何をどう活用していいのかわからない、といった初心者レベルの人たちが、すぐに解約してしまう。やはりインターネットを楽しく、安全に使いこなすための基礎知識が重要だ」と、NTTコムチェオ所属でインターネット検定委員会普及推進部会長の薄和夫氏。NTTコムチェオとは.com Masterの運用会社で、今年7月にNTTコミュニケーションズの100%子会社として立ちあがった会社である。
NTTコムチェオ所属でインターネット検定委員会普及推進部会長の薄和夫氏 | |
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一方のトリプルスターは、上級レベルではあるが、ベンダー特有の技術知識は必要としていない。「企業における本格的なネットワークの設定となると、個々の製品知識が必要となるが、この資格はネットワークの全体が把握でき、中身の目利きができるようになるためのもの」(薄氏)としている。
NTTコミュニケーションズでは、現在累計で3万6927名という.com Master合格者のうち約600名に対し、在宅勤務者としてプロバイダの接続に至るまでのヘルプデスク業務を委託しているのだという。「.com Masterが生まれた背景にも、ヘルプデスク業務を在宅スタッフに任せたい場合の知識の目安を計るという部分が大きかった。.com Masterの資格に、対人能力やインストラクション能力といった部分をプラスすれば、ヘルプデスクスタッフとしての人材の需要が満たされることになる。そこで主婦や定年退職者などに、顧客情報の提供を必要としない、インターネットへの接続にかかわるヘルプ部分を任せている」(薄氏)
将来的には、より詳細な技術者レベルの知識を必要とするCCNA(シスコの技術者認定資格)やオラクルマスターといったベンダー資格との連携も考えているという。また、.com Masterトリプルスターは上位資格であるため、「この資格を取れば、NTTコミュニケーションの派遣事業で人材を活用していく可能性もある」(薄氏)とのことだ。
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