NTTコム、日本IBM、シスコなどが、広域ストレージネットワークの実験開始

ニューズフロント(CNET Japan特約)2003年06月10日 13時51分

 NTTコミュニケーションズ(NTTコム)、日本IBM、シスコシステムズ(シスコ)、プロストレージの4社は、遠隔地間におけるストレージネットワークの検証実験を始めると発表した。6月中旬より東京・名古屋間で開始する。

 これは、IPネットワークとiSCSIストレージを組み合わせた実環境レベルの実験。「iSCSI環境下における世界初の広域ストレージネットワーク検証実験」(4社)という。

 これまで同一ビル内や同一敷地内といった限定したエリア内でしか利用できなかったストレージ装置を、遠隔地からデータ共有やバックアップなどの目的で利用できるようにする。特に災害対策やバックアップに代表されるようなソリューションへの適用に効果が期待されるという。

 具体的には、NTTコムの長距離・超広帯域IPネットワーク上で、シスコのiSCSI対応ストレージ・ネットワーク・スイッチ(データ交換機)と、日本IBMのオープンストレージ装置(ディスク/テープ)を組み合わせて検証実験を行い、プロストレージが技術的なサポートを行う。

 今回の検証実験で行うのは以下の3点。

  1. ハードウェアやソフトウェア、ネットワークの接続検証。サーバー側の処理負荷軽減のため、オフロードエンジンと呼ばれるTCP/IPやiSCSIの機能を組み込んだアダプターカードを利用した試験も予定する。
  1. 広域ストレージ・ネットワークの基本性能試験。遠隔拠点にあるiSCSI環境を最大800Km/1Gbps以上の広域ネットワークで接続する環境で、帯域や一元距離遅延が転送速度や読書き処理数といったストレージ性能に与える影響をテストする。
  1. ユーティリティ・ストレージ・ネットワークと仮想化技術を組み合わせた実証実験。ストレージ資源をネットワーク上に配置し、必要に応じてストレージ資源を提供し、管理することを目指す実証実験。また、IPネットワークを経由した場合に懸念される応答性能についても検証する。

日本IBMのプレスリリース

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